印刷版   

9月3-4日、インドのニューデリーで開かれたWTOの非公式閣僚会合(RAVEENDRAN/AFP/Getty Images)

複雑化する規制と特恵 ドーハ・ラウンドを阻む自由貿易協定

 【大紀元日本9月17日】2001年11月にカタールのドーハで行われた第4回世界貿易機関(WTO)閣僚会議で、加盟国による多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)が始まって8年になるが、関係各国の利害対立で交渉が難航しているため、未だに実を結んでいない。

 暗礁に乗り上げたドーハ・ラウンドが起因で、自国の経済発展が遅れることを懸念して、多くのWTO加盟国は相次いで、二国間あるいは複数国間での自由貿易協定(FTA)の締結を推進してきた。特にアジア諸国に多く、アジア開発銀行の発表によると、2001年に49件だったのが、現在、2009年8月のインド=韓国間のFTA締結で167件となった。

 しかし、FTAの数は増えるばかりだが、アジア貿易、世界貿易は一向に回復の兆しをみせない。英「エコノミスト」誌3日付けの記事によると、二国間のFTAは、規制の複雑化から業者コストがかさむだけで、FTAを利用する企業は22%に留まっている。このあみだくじのように複雑化する規制の迷路を、アジアの麺類文化にかけて、「ヌードル・ボウル」と名付けている。絡みあうラーメンが入ったどんぶりといった感じだろうか。

 また、二国間あるいは少数国間での特恵の取り決めが、多角的貿易交渉によって消滅するのではないかという危惧もあり、ドーハ・ラウンドが推進されたい事実も、同誌は指摘する。「中国もインドもドーハの妥結のために譲歩するより、二国間のFTAを推進することを好む」というパターソン国際経済研究所のゲーリー・ハフバウアー氏による見解が紹介されている。中国もインドも、グローバルな視点から見た世界貿易ではなく、自国の影響力を強める方を優先させているということだろう。

 4日、印ニューデリーでのWTOの非公式閣僚会議が閉幕。加盟国関係者は「2010年にドーハ・ラウンドを締結する必要性」があることに合意した。細麺でなく太麺でドーハ・ラウンド妥結に取り組むことが期待される。

(記者・呉英、翻訳編集・張哲/鶴田)

 (09/09/17 10:12)  





■関連文章
  • 国境線での中国側発砲報道、印政府が否定(09/09/17)
  • リオ・ティント社の炭鉱権益、インドへ譲渡か(09/09/17)
  • 中印国境タワン地区、緊張の焦点に(09/09/12)
  • インドAP州首相ヘリ事故死、ショック死する民衆(09/09/05)
  • インドネシアM7・4大地震発生、死者46人以上(09/09/03)
  • 国境地区における中国の通信設備を制限=インド(09/08/29)
  • トヨタ車パワーウインドーに欠陥、中国で約70万台リコール(09/08/25)
  • 中国、「真珠の数珠つなぎ」政策 緊張高まる中印関係(09/08/19)
  • 消費される地下水、1億人以上に影響か=インド北部(09/08/17)
  • 1500人ダイビング!インドネシア独立記念のお祝いにギネス記録ぬりかえ挑戦(09/08/16)
  • インドネシア一流ホテル自爆テロ事件、イスラム過激派幹部が関与 (09/07/19)
  • 子供服コンテスト=インド(09/07/19)
  • 米ドルに変わる新基軸通貨誕生か BRICs首脳が16日に協議(09/06/12)
  • 163年のゴード一家の伝承「魚のくすり」 子どもの喘息を治す(09/06/09)
  • インドでマンゴー展示会、225品種勢揃い(09/05/27)