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自分にしかない個性を大切に

 【大紀元日本10月10日】

 人生での成功を求める若者が、これまで、勇気と知恵でいろいろなことに挑戦した。しかし、何も実らず、若者は徐々に自信を失っていった。自分の失敗に劣等感が深まり、悪循環になってしまった。

 ある日若者は、年寄りを訪ね、教えを乞うた。「なぜ他人は努力すれば成功するのに、自分は努力しても水の泡のように消え、何の成果にもつながらないのでしょうか」と尋ねた。

 年寄りは微笑みながら首を軽く振り、「あんたに『香り』という言葉を贈りましょう。で、真っ先に何を思い浮かべるかな」と逆に質問した。

 若者は少し考えてから、「デザートが頭に浮かんで来ます。この前、閉店してしまったデザートの店は、デザートのいい香りで溢れていました」と答えた。

 年寄りは頷き、若者を連れて動物学者の友人を訪ね、同じ質問をした。動物学者は「今の研究課題ですね。自然界ではいろいろな動物が特有の香りを放ち、食べ物を捕獲します」と答えた。

 年寄りはそれから、何人も異なる職業を持つ友人を訪ね、全員に同じ質問をした。

 画家はこう答えた。「見渡せる限りの大地に数々の花が咲き乱れることを連想します。踊りをする少女も現れます。『香り』は私の創作にアイディアを与えてくれます。」

 長年海外に在住し一時帰国した商人は、「この言葉は故郷の地を思い出させます。古里の香りは、自分の中に生き続けるものです」と答えた。

 いろいろな人の答えを聞いても、若者には年寄りの言わんとするところが分からなかった。

 帰り道、年寄りは若者に「沢山の優れた人たちに会ったわけだが、彼らの『香り』についての認識はあんたと同じだったかな」と尋ねた。若者は頭を横に振った。

 年寄りは少し微笑んで「人にはそれぞれの『香り』(個性)があるんじゃ。あんたにも自分にしかない『香り』がある。では、なぜ、あんたが行なっていることは他の人に比べて素晴らしくないんだろうか。」

 若者は年寄りの言葉に耳を傾けた。「あんたは、他人が自分の『香り』を満喫していることばかりに気をとられてしまった。自分自身の『香り』を大切にしなかったからじゃ。」

(翻訳編集・豊山)


 (09/10/10 09:14)  





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