印刷版   

公聴会での強制中絶実体験の証言陳述は、本人保護のため、仕切りの裏で行われた。(大紀元)

中国一人っ子政策で、深刻な人権侵害=米国会で公聴会

 【大紀元日本11月16日】オバマ大統領の中国訪問を前に、先週、米国会で中国の一人っ子政策に関する公聴会が開かれた。「彼らは大きな針で私の腹部を刺しました……ハサミで私の胎児を切断する音まで聞こえてきました」。中国人女性の呉剣(ウー・ジェン)さんの強制中絶に関する実体験の証言は、中国の一人っ子政策における人権侵害の深刻さを出席者に呈示した。

 司会者のクリス・スミス議員は、人権問題をオバマ大統領の訪中における主要な議題として提起することを呼びかけた。

 今年は一人っ子政策実施から30年にあたる。米国会ラントス人権委員会は、この問題について米国議会で公聴会を開いた。中国南方の農村部に在住する呉剣(ウー・ジェン)さんは証人保護のため、白い間切りの裏で証言陳述を行った。「看護婦が(切断された胎児の)血だらけの小さな足を見せました。私には、5本の小指がしっかりと見えました。赤ちゃんはすぐにゴミ箱に投げ入れられました(中略)」

 証言によると、「一人っ子政策」に違反して妊娠した彼女は3000元(約4万円)の罰金を払えないため、家を出て身を隠した。妊娠7ヶ月のとき、村民に告発された。現地の幹部は彼女の居場所を突き止めるため、彼女の義父を強制連行して拷問した。ついに捉えられた彼女は、病院に連行され強制中絶の手術を余儀なくされた。

 冒頭の証言はその時の実体験だという。

 公聴会で、クリス・スミス議員は、米国議会と行政機構の中国問題委員会が作成した関連報告書に基づいて、次のように述べた。「この政策の実施の特徴は、大規模な宣伝や、女性の生理周期の強制監視、強制避妊、強制的な生育制限、罰金などの手法を用いること。一部の事案では、強制中絶が確認されている」

 また、同議員は、政策に違反して生まれた子どもには、教育、医療、婚姻などの権利が剥奪されていると説明。違反者への罰金は年収の10倍に達し、罰金を払えない違反者は監禁され、強制中絶を強いられているなどと証言した。

 国際人権団体「国境なき女権」のレジー・リトルジョン会長は、公聴会で一枚の写真を見せて証言した。写真には強制中絶を受けたばかりの女性が写り、その傍には取り出した胎児の遺体が置かれている。同会長の説明によれば、当局の幹部は彼女に中絶費用を強要したが、払えない彼女に対し、胎児をビニール袋に入れて彼女の傍に置き去りにした。 

 
公聴会で写真を提示しながら証言するレジー・リトルジョン会長(大紀元)

また、同会長は、一人っ子政策に違反して生まれた子どもは、病院側で捨てられたり、人身売買されたりしている事案を証言した。

 一人っ子政策を実施する最高指導部の「国家人口計画生育委員会」の趙白鳩・副主任はかつて、「中国の計画生育政策は見た目ほど厳密にコントロールされているわけではない。国民は自らの願望で計画的な生育を行っている」と発言した。

 リトルジョン会長は、「中国当局は国際社会に、一人っ子政策は緩和されていると信じ込ませようとしているが、それはただの宣伝に過ぎない」と指摘した。

(記者・王洋、翻訳編集・叶子)


 (09/11/16 06:52)  





■関連文章
  • オバマ米大統領、アジア歴訪 注目される日米中関係(09/11/14)
  • 上海の直訴者ら、集団送還 「何度でも北京に直訴」(09/11/09)
  • 高智晟著『神とともに戦う』(10)古びた銅のヒシャク(09/11/06)
  • 米議会、中国の法制に関し公聴会 中国人権弁護士ら、信仰の弾圧を証言(09/11/04)
  • <評論>中共の「最も…」の先に待つものは?(09/11/01)
  • 高智晟著『神とともに戦う』(9)(09/10/30)
  • 「オバマ、共産党離脱運動に注目せよ」=訪中前、米紙呼び掛け(09/10/30)
  • オバマ大統領訪中 在米華人、人権弁護士の救援署名運動(09/10/28)
  • 人権活動家・胡佳氏、監禁中健康悪化(09/10/25)
  • Tシャツの印字で一党独裁批判 弁護士が一時拘束=中国(09/10/24)
  • ラサ弾圧事件で、4人に銃殺刑執行(09/10/24)
  • 受難の中国人4人に、「ヘルマン・ハメット賞」(09/10/22)
  • 高智晟著『神とともに戦う』(8)(09/10/20)
  • オバマ大統領、中国へのミサイル技術の輸出規制緩和(09/10/19)
  • オバマ大統領にノーベル平和賞 選考委員の過半数が反対(09/10/19)