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ソクラテスの人生教示

 【大紀元日本12月7日】

 ある日、数人の学生たちが西洋の賢者と呼ばれるソクラテスに、人生の真の意味を尋ねた。ソクラテスは彼らを果樹林に連れて来て行き、このように言いつけた。「あなた達は、ここにあるそれぞれ一列の果樹に沿って先頭から最後まで歩き、その中から自分が最も大きく最も良いと思われる果実を一個狩って来てください。通ってきた道を遡ったり、再び選択したりしてはいけません。」

 学生たちはソクラテスが言う通りに出発し、とても真面目に選び始めた。彼らが果樹の終端に到着した時、先生のソクラテスは既にそこで彼らを待っていた。ソクラテスは学生達に「あなた達は既に自分で満足できる果実を狩りましたか?」と聞いた。一人の学生は「先生、私にもう一回選ばせてください。私は果樹林に入ってすぐ大きくて良い果実を一個見つけましたが、もっと良い果実が後ろに出て来ると恐れ、取りませんでした。しかし、最後まで行ったところ、最初に発見したその果実が一番いいものだと分かりました」と答えた。他の学生たちも、みんな再び選択することを要求した。ソクラテスは首を振ってこう言い返した「これが人生なのです。人生の道では再びの選択というのはありません」からと。

 人生の道で、人の前に現れているチャンスはすべて平等である。そのつかの間の機会を捉える人もいれば、優柔不断と過剰な人間の欲望で、目の前の大好機を失い又は放棄し後悔する人も少なくない。後悔のない人生を生きるには、人間のどろどろした欲望など捨て去り、人生の中で出会うすべての機縁を大切にし、一旦目標を立てたなら途切れなく実現へと踏み出す。機縁を大切にするには、自分の人生に対して責任を負うことともなる。なぜなら、世の中のあらゆる貴重な機縁は、一回失えば、永遠に再び戻ることはないからである。

 【編者の話】ソクラテス(Socrates、紀元前469年頃 - 紀元前399年4月27日)は、古代ギリシアの哲学者である。 彼自身は著作をおこなわなかったため、その思想は、弟子のプラトンや歴史家のクセノポン、アリストテレスなどの著作を通じて紹介されている。彼の最も重視した概念はよい生き方としての「徳」である。人間の徳は魂をよりよくすることであり、徳を実践する者の人生は幸福であるとも主張した。

(翻訳編集・柳小明)


 (09/12/07 05:00)  





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