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小さな明るいスポットと暗いスポットが「見える」(Scott Barbour/Getty Images)

目の不自由な方に朗報、「バイオニック・アイ」で文字が見える

 【大紀元日本12月7日】

 米国のセカンド・サイト(Second Sight)社が研究し開発した「バイオニック・アイ(Bionic eye)」は、10月にシカゴで開催されたNeuroscience 2009(神経科学学会)で発表された。この技術は、英国マンチェスター・ロイヤル眼科病院で採用され、目の不自由な患者3人に移植され、視力が改善されたという実例が報告された。

 この研究チームを率いるジェシー・ドーン(Jessy Dorn)博士は、「これらの実例は、網膜疾患を持つ多くの患者と科学の分野に大きな希望を与るものである」と語り、同製品は改善する余地がまだあるとしながら、現時点においての成果に喜びを表した。

 セカンド・サイト社の製品は、「アグラス(Agrus)2型網膜刺激システム」といい、今現在、価格は未定である。この製品の特徴として、3つの部分の働きから成り立っている。

 サングラスとビデオ変換器、そして目に埋め込まれた「バイオニック・アイ」である。サングラスには、小型カメラと、小型の転送システムが取り付けられている。

 1)最初にカメラが画像をとらえ、それからその画像のイメージを、体のベルトに取り付けている映像処理のためのビデオ変換器へ送る。

 2)ビデオ変換器は、画像をサングラスの端にある電波送信機(Transmitter)に電子シグナルとしておくり返し、それが目に送られる。

 3)眼の中の移植されてた電子配列「バイオニック・アイ」は電極があり、受信した電子シグナルを電子パルスとして目の奥にある網膜細胞に伝え、それで大脳が光を感知できる仕組みである。

 患者はこれらの機器を通して一続きの小さな明るいスポットと暗いスポットが「見える」のである。

 現在、全世界で計32人だけがこの実験に参加しており、レーンさん(51)は一番最初にこの装置を移植された被験者である。マンチェスター・ロイヤル眼科病院で手術を受けてから、今では、車やドア、家具などの外側の輪郭が見えるようになり、一瞬ではあるが小さな範囲でアルファベットが読めるという。

 レーンさんは4時間にわたる手術を受けて「バイオニック・アイ」を目に移植することが出来た。手術をしてから完全に回復するまで2カ月程かかり、システムを本当に利用できるようになったのは、その後の事である。20歳代半ばで失明したレーンさんは、「特殊なスクリーンを通じてアルファベットと単語が見えるのはとても素晴らしいことです。僕は今、簡単な単語しか読めないが、将来は自分で手紙が読めることを期待している」と語った。

(翻訳編集・豊山)


 (09/12/07 05:00)  





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