流行語で読み取る激変の中国(65)

【大紀元日本12月22日】はいつになっても文学・芸術の最大のテーマ。30年前に始まった改革開廟xun_ネ来、中国人はそれまでの禁欲主義を捨て、自由恋愛主義へと傾いてきた。

一方で、昨今では人間関係がますます味気なくなり、恋愛も複雑になっている。「純愛」などは滅多にお目にかかれない。今回の流行語は、互いに絶望する男女の愛を謳う。

31、我那麼喜歓你,你喜歓我一次会死啊。

△ おれはこんなに君が好きなのに、君はおれを一度でも好きになったら死ぬなんてできるのか。

注釈=片思いはつねに一人よがりになりがちである。

32、旋転木馬是這世上最残酷的遊劇,彼此追逐,却永遠隔着可悲的距離。

△ メリーゴーランドはこの世で一番切ない乗り物だ。なぜならば、お互いに同じ方向を向いているが、永遠に一定の距離で隔てられているのだから。

注釈=恋愛の悲しい一面を暗喩したものである。

 33、純,属虚構,乱,是佳人。

△ 純粋な愛とは虚構に過ぎず、乱れるのは佳人である。

注釈=「純属虚構」(ただの虚構にすぎない)という熟語と、「乱世佳人」(映画『風と共に去りぬ』の中国語訳)の文字を切り分け、同音字を書き換えたものである。

34、愛情像鬼,相信的人多,遇見的人少。

△ 愛情は幽霊のようなもので、信じる人は多いが、遭遇する人は少ない。

注釈=真の愛にはなかなか巡り合えず、理想と現実のギャップを嘆くものである。

35、離開後,別説祝我幸福,你有什麼資格祝我幸福。

△ 別れた後に、幸福を祈るなどと言わないでくれ。私を祝福する資格などないではないか。

注釈=別れた後、祝福の言葉などはありがた迷惑。振られた恨みは深いのだ。

36老板,先来両斤真愛,拿回去喂狗!

△ 店長、とりあえず1キロの「真の愛」をください。家に帰って犬に食わせるから。

注釈=愛した人から裏切られた恨みの深さを言い表すもの。この店は肉屋か?

37、人生就像一個茶几,雖然不大,但是充満了杯具…

△ 人生はまるで茶托のようなもの。それほど大きくないが、茶道具(悲劇)をいっぱい載せている。

注釈=「杯具」(「悲劇」と同音)を巧みに引用した流行語。