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宿題早く終わらせたいんだけど(Andrew Wong/Getty Images)

新バイト業 小中学生の宿題代行=中国大学生

 【大紀元日本2月23日】中国の旧正月が過ぎ、小中学校の生徒達の冬休みも愈々後半に突入した。こういう時、「猫の手も借りたい」と思うのはもちろん冬休みの宿題の事だ。その「猫の手」はなんと中国では現実となり、その名も「宿題代行業」という。現役の大学生が自分たちの苦しかった宿題経験から、小中学生のニーズを察知し、ちゃっかりそれを商売にしてしまったのだ。

 中国のインターネットの掲示板で「冬休みの宿題」と検索すると、「現役名門大学生が丁寧に回答する」「小学生の宿題から高校生の宿題まで対応」といった書き込みを多く見ることができる。しかも、ニーズの多様性に対応して、駆け込み利用の「お急ぎコース」や全科目の宿題をまとめて請け負ってしまう「セットメニュー」なども設定しており、売り込みのために「信用第一、全問正解保証」などのうたい文句で自らの「経営理念」まで登場させた。

 書き込みの中は、おもに大学生個人で出している広告も多いが、友人同士でチームを組み、得意分野を分担するといった効率の良い「分業」方式も出現した。また、不払いを防ぐため、前金や手付金を先に払わせたり、ネット銀行などを利用した料金システムも現れたりして、本格的な「ビジネス」の様相を呈し始めている。

 こうしたことの背景には、中国の小中学生の宿題の負担の大きさがある。スパルタ教育の中国では、長い休暇ともなると、どこの学校も競い合って大量の宿題を詰め込む。子供の成長にとって大変貴重な自由時間は、こうしてドリルやプリントで毎日埋め尽くされ、やってもやっても終わらない宿題を前にして、もらったばかりのお年玉でなんとかしようという悪知恵が働いてしまうのだ。

 社会学教授の楊建華(ヤン・ジェンファ)氏がこの風潮について、「宿題は結果よりも努力の過程が大事である。誠実に努力をすることの大切さを知らずに、『何でもお金で解決できる』という安易な考え方が子供の心に植え付けられることはとても危険なことだ」と批判した。さらに「子供の成長を一番に考えれば、宿題代行はゆゆしき事態で、子供たちをそこまで追いつめた社会、先生や親達がこの事態を重くみるべきで、子供たちに自由な時間を返してほしい」とも話した。

(翻訳編集・心明)


 (10/02/23 05:00)