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(写真:大紀元)

寺院本来の色

作者:明月 改写

 【大紀元日本2月12日】ある皇帝は都の中にある、はるか昔からの歴史的寺院を美しく厳かに修繕しようと思い、腕の良いデザイナー探しを命じた。最後に2組が探しだされ、1組は都の中で有名な職人と絵師で、もう1組は修行中の僧侶であった。

 皇帝はどちらの組の腕前がすぐれているのか分からなかったため、彼らに公平な機会を与えて勝負させようと決めた。向かい合って建立する小さな二寺の修繕を課題とし、2組にそれぞれ一寺を任せた。3日後に、皇帝が自ら立ち入り検査を行なうこととした。

 職人と絵師たちは百種以上の顔料と多くの工具を要求したが、僧侶たちはただ数枚の雑巾と水桶など簡単な掃除用具を要求した。

 3日後、皇帝は立ち入り検査に来た。

 まず職人と絵師たちが修繕した寺院を検査した。寺院全体に多くの顔料が使われ、とても精巧な技術で寺院を色とりどりに飾り、非常に美しかった。皇帝はとても満足して頷いた。

 続いて、皇帝は向かいの僧侶たちが修繕した寺院を検査すると、寺院には全く顔料が使われていないことに驚いた。僧侶たちはただ寺院の中の壁、テーブル、椅子と窓などすべての物品をきれいに、そして非常に清潔に拭いただけだった。

 寺院の中のあらゆる物品はその本来の色が現れ、しかも鏡の表面のような光沢を放ち、外から入った色をすべて反射していた。天上の変化に富む雲、風に揺らめく樹影、甚だしきに至っては、向こうにある色とりどりの寺院も、皆この寺院の美しい色彩の一部分になり、この寺院はただ静かにこのすべてを受け入れていた。

 皇帝はこの寺院の景色に深く感動した。当然、最後の勝利を掴んだ組はもうお分かりだろう。

 私たちの心はこの寺院のように、各種の精巧な手段、華麗な装飾で美化する必要はない。私たちが必要とするのは内在的で純潔な心を純粋に表すだけである。

(翻訳編集・李頁)


 (10/02/12 05:00)  





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