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大詩人李白がかつて桃源郷と絶賛した景色

「水墨画の郷里」、宏村(ホンツゥン)=中国安徽省

作者:华苜

 【大紀元日本2月4日】

 中国安徽省南部黄山(ホァンサン)の麓に宏村(ホンツゥン)という静寂な村落がある。唐の大詩人李白がかつて桃源郷(※)(とうげんきょう)と絶賛したこの美しい田園の広がる村は現在、世界文化遺産にも登録されている。明清時代の古式ゆかしい建物、家々をめぐる清らかな水路、周りには延々と続く山々などが、まるで水墨画のように美しい風景を織りなしている。

 ここ安徽省は昔から「徽商」と呼ばれる商人を多く世に出している土地柄である。商売が成功し儲けた後、故郷に錦を飾る人が多かったという。この宏村にもこうした豪商の家が残っている。

 一方、宏村の一番の特徴は村全体を流れる水路にある。宏村は周りの山も含め、村全体を1頭の牛に見立てて、建物や池が配置されているという。中央部にある「月沼」という山から引いた水でできた池は、牛の胃をイメージしている。村の隅々まで張り巡らされた用水路は小腸で、用水路が集まる「南湖」は大腸にあたる。胃から出た水は、小腸を通って、大腸へと送られるわけだ。

 「月沼」から出た水は生活用水として利用された後、直接川へ流さず、一度「南湖」にプールされる。「南湖」には淡水魚や水生植物が飼われており、自然の浄化作用により、汚水が浄化され、それから外部の川へと流される。

 この自然を見事に活かし、自然と共生するシステムは昔の中国人の英知の結晶というべきであろう。環境問題が盛んに取り上げられる昨今、先人の知恵から大いに学ぶべきである。(写真/OzWanderer)

 






(※)桃源郷とは、中国における理想郷を指す、想像上の場所である。

 李白が756年頃、黄山に登った折に、黟県(イけん、中国の「県」は日本の「郡」に相当するもので、宏村は黟県にある10の村落の中の1つ)を訪れ、そこの風景を、まるでこここそが桃源郷だと次の五言絶句で絶賛した。

 「黟県小桃源、煙霞百里間、地多霊草木、人尚古衣冠」

(翻訳編集・心明)


 (10/02/04 05:00)  





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