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北京延慶地区の有機農場(Andrew Wong/Getty Images)

実は農薬あり?有機農場の裏側=北京

 【大紀元日本2月25日】近年、食の安全が問題視されている中国では、有機野菜が飛ぶように売れている。値段は通常の野菜の数倍もするが、健康志向の都会人にとっては背に腹は変えられない。しかし、中国紙「科学新聞」によると、北京の有名な有機農場には至る所に農薬や化学肥料の袋が置かれている。普通の野菜と似たような環境で生産され、違いはラベル表示だけの可能性があるという。

北京近郊の有機野菜農場

 北京大興区に位置する「留民営村」では、1年を通して空気中に鶏糞の臭いが立ち込めている。村の住民は、この環境に慣れてしまったと話す。この村は「中国一の自然農業の村」、「中国エコ村」などと称される全国でも有数の有機農業地だ。毎年4千トン前後の有機野菜を生産し、北京の有機野菜市場全体の50パーセントを占める。毎日3トンあまりの野菜がここからカルフールやウォールマートなど市街地のスーパーマーケットに出荷されていく。村の住民は800人あまりで、08年は1人当たり1万5千元(約20万円)の収入があった。

農場には至る所に農薬と化学肥料が

 農場のビニールハウスに貼られている生産記録によると、農産物に使用される主な肥料は村内養鶏場の鶏糞から作られる有機肥料で、除虫にはマトリン(アルカロイド)と除虫灯、人手による除虫作業などがある。

 しかし、ビニールハウスの中に散乱しているのはカルベンダジム(carbendazim:防カビ剤)などの各種農薬で、開封していない袋も置かれていた。

 同農業地で生産された野菜を買い上げる「青圃園野菜有限公司」の社長補佐によると、農民は全て「青圃園」が支給する備品を用いて野菜を生産しており、「農薬や化学肥料をわざわざ自腹で購入する人はいない」と断言。また、会社は定期的にハウスの生産状況をチェックしており、野菜の安全性を維持していると話す。

 一方、同園の職員の話によると、虫が多い時期には農薬を使用しているという。留民営村の農民は、「陰に隠れて、値段の高い複合肥料(化学肥料)を使っている。植物の生長の大事な時期にはアンモニアも使っている」と話している。

 また、北京市にある別の有機栽培地「百年緑源有機野菜農園」と「金六環農園」のビニールハウス内でも、農薬や化学肥料が見つかっている。

 百年緑源の市場部マネージャーは農薬に関する質問を回避しているが、ある栽培作業員は「野菜に虫がつくのは当たり前。夏は虫が成長するので、時には手作業で除虫するが、低毒性の農薬も使用する」と答えている。

値段は普通の野菜の3~10倍

 有機野菜の値段は普通の野菜の3倍から10倍以上。「有機食品は汚染されていないので安全」と、スーパーの販売員は話す。

 
(MN Chan/Getty Images)

「科学新聞」の取材に応じた村民は、「結局は普通の野菜に有機ラベルを貼って販売しているということ。損をするのは真相を知らない消費者だけだ」と話した。

(翻訳編集・坂本)


 (10/02/25 08:03)  





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