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LEDランプの可視光線が無線通信に用いられる(AFP/Getty Images)

ドイツ研究:照明の光もデータを送れる?LED無線通信

 【大紀元日本3月30日】ドイツの研究グループによると、近い将来、ブロードバンド接続(※1)が、家庭で電気のスイッチを押すように簡単になると予想され、つまり自宅の電球から発せられた光が、ブロードバンド無線信号を符号化する日が来るという。

 サイエンスデイリー(Science Daily)ウェブサイトの報道によると、ドイツのFraunhofer Institute for Telecommunications Heinrich-Hertz-Institut(HHI)研究員のエレナ・ヴィッチ(Jelena Vučić)氏は、ブロードバンド接続を応用し、また室内の光を有効的に利用することによって、照明と情報の協同作用ができることがメリットであるという。

 現在、大多数の家庭用と商用の無線通信は、電波による個体識別と呼ばれるRF(Radio Frequency)(※2) WiFi接続を経由して行われている。しかし、WiFiの帯域幅には限りがあり、すでに飽和したラジオ波スペクトルの中から、利用可能な空きを探し出すのは難しい。一方、可視光スペクトルの中にある無線通信用帯域幅はまだまだ利用できる。

 室内の場合、全ての照明の点滅を利用して信号を作り出すことができる。光の点滅速度は人間の視覚より遥かに速いため、人間は影響を受けることはない。また、可視光線信号はラジオ波のように壁を通すことはできないことから、電磁ノイズの妨害やハッカーの侵入などの心配もなく、比較的に安心して使用できる。

 しかし、白熱灯と蛍光灯の点滅速度は不十分なため、発光ダイオード(LED)を使用しない限り、情報の伝達はできない。商用LEDは数兆MHzの帯域幅しか持っていないが、研究グループによると、LEDろ過技術を通じて青い部分だけのスペクトルを残せば、帯域幅を10倍まで増やすことができるという。

 実験室での可視光無線インターネットを通じて、100Mbit/sのスピードでデータをダウンロードできたが、アクセプターをアップグレードしたことで、ダウンロードスピードを230Mbit/sまで上げることができた。今回の実験結果は、商用LEDが可視光無線通信の記録として最高である。

 前出のヴィッチ氏は、最先端のラジオ波無線通信はかなり速いスピードで情報伝達を行っているが、より複雑な変調信号を使うことによって、通信速度を倍増させることができると示した。

 (※1)ADSL回線や光回線などブロードバンドと呼ばれる回線に接続すること。

 (※2)RF:高い周波数を持つ電気信号のこと。「高周波」や「ラジオ波」とも呼ばれる。一般的には、数10kHz~数100GHz程度の範囲の周波数を指し、テレビやラジオ、携帯電話などの無線通信、電子レンジ、レーダーなどで使用されている。

(記者・邱均正、翻訳編集・李頁)


 (10/03/30 05:00)  





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