THE EPOCH TIMES

英国バイリンガル子育て奮闘記(25)

2010年03月08日 05時00分
 【大紀元日本3月8日】

 幼稚園(1992~1994年)  運動会

 日本の運動会は10月が定番だが、イギリスの運動会は6月にある。ウィンブルドンのテニスやダービーの競馬なども催される時期だ。一年を通して一番日が長く、夜の10時頃までほのぼのと明るい。天候が悪くても日が長いので、明るい気持ちにしてくれる。気温としては小春日和といった心地よさがある。6月の結婚が一番ということで、ジューンブライドという言葉があるのも納得がいく。

 イギリスの運動会は、日本の運動会のように予行演習はまったくない。小学校も中学校も同じだった。「前へ倣え!」なんていう掛け声もない。校庭にはアイスクリームを売りに来る業者までいたりする。

 親の方には、スポーツデイの案内のようなものが送られてきて、働くお父さん、お母さんも休みをやりくりして見学にくる。親にとっては完全にエンターテイメント。リラックスした環境の中で、子供に声援を送ったり、親のレースに参加したりする。とにかく楽しむことが第一という感じだった。

 種目は、日本のように、袋に入ってぴょんぴょん飛び跳ねるミノムシ競争や、豆の入った袋を頭に乗せて歩くなど、いろいろあった。幼稚園生は、事前に親の衣類を持ってくるように言われた。ブカブカの長靴や、だぶだぶの背広が適当な地点に置かれ、ぼこぼこした格好で一生懸命走るレースに使われていた。

 レースの後の表彰式に「喜びの歌」が流れるわけでもない。上位三位だけが名前を呼ばれたら紙切れをもらう。イギリスの学校全体に「競争」させることを避ける空気があるようだった。子供を一律に褒めることに重点が置かれていた。しかし、大学進学の頃になって、親からも先生からも批判されたことがないため、自分の本当の能力が分からないと悩んでいる友人がいると娘が語ってくれたことがある。幼少時代から「できない」というラベルを貼られるよりはいいのだろうが、善し悪しの基準を明確に提示しない、枠のない環境には、物足りなさを感じた。

 (続く)

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