【紀元曙光】2021年1月7日

湖(みずうみ)と聞くと、摩周湖のような清冽な水を想像する。
▼これが沼(ぬま)になると、そうはいかない。日本の沼の全てがそうだとは言わないが、いかにも水が入れ替わらない不透明な印象になる。しかも、その泥水のなかには毒をもつ怪魚が潜んでいそうで、なんとも不気味な場所なのだ。ふと思い出したが、実際に関東地方の、ある沼の周辺には凶暴な外来種のカミツキガメがいて、注意が呼びかけられている。大物は甲長50センチにもなり、噛まれると指がなくなる。
▼トランプ大統領が現在やっており、後の歴史に大功績として刻まれるであろう一連の作業は「沼の水を抜く」という言葉で表現されることがある。その名の通り、汚泥のたまった沼の水を除去し、底を干上がらせて、泥に潜む魔物どもを残らず白日のもとに晒すのだ。この「壮大な土木工事」を天上の神から請け負ったのが、日本風に言えばタオル鉢巻のトランプ親方ということになる。
▼しかし、この「悪魔ヶ沼」は、大統領就任前のトランプさんが想定していたより相当に深く、汚泥がたまり過ぎていた。さすがの大統領も手こずったようだが、まもなく迎える最終的な結果に影響は及ぼさないだろう。
▼「正義」の真偽を見分けるのは実に簡単で、中国共産党に憎まれ嫌われるのが「真の正義」。同じく、歓迎され祝福されるのが「偽の正義」である。トランプ氏とバイデン氏の、天地ほどの差はここにある。
▼米国から遠い日本だが、勇ましい勝ち鬨はまもなく届くだろう。トランプ大統領も、香港の若者も勇敢に戦った。我ら日本人、強くあらん。