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子どもが努力する過程を褒める(Getty Images)

過剰に褒めることは子どもの成長を妨げる

 【大紀元日本3月4日】多くの親は自分の子どもに対して沢山褒めてあげることがその子の自信に繋がると考えているが、米国の育児に関する書物「子どもたちに対する新しい考え方(New Thinking About Children)」は、これまで親たちが考えていた常識を覆した。

 「子どもたちに対する新しい考え方」の著者アシェリー・メリーマン(Ashley Merryman)氏とポ・ブロンソン(Po Bronso)氏は、子どもへの過剰な褒め言葉は反って子どもの成長の妨げになると指摘し、子どもを褒める時にはそのやり方を重視し、状況を考えるべきだと強調した。これに対して、英国北ヨーク郡ハロゲイトグラマ学院の心理学部主任のエマ・ドンモア(Emma Dunmore)氏は、子どもは時間と共に自分の成果を感じたいのであって、すぐにほめられたり励ましを受けたりすることを望んでいるのではないと述べた。

 著者は、「親たちが、子どもが容易にできることを完成した時に大げさにほめる行為は、子どもたちの自発的に努力するという意欲を失わせてしまう」と指摘した。一部の専門家はその理由として、こどもは簡単にできることを完成しただけで褒められるのを嫌がるからだと分析している。また、親のこのような間違った行為により、子どもが本来努力すべきことが長続きせず、真の成功を手に入れるにはどれほどの努力を費やせば初めて獲得できるかが分からなくなると指摘した。

 実際、米カリフォルニア州スダンドフォード大学で、150人の同校の在学生を対象に行った実験では、過剰に褒められた学生は往々にしてリスクを負いたがらず、努力することに時間を費やすことをせず、自分自身への励ましに欠けるとの結果が出ている。また、同大学のカロル・デュエック(Carol Dweck)教授が行った研究では、子どもに対して早い段階で「君は頭がいい」と褒めてしまうと、却って子どもにとってそのことが圧力となり、その後の活動ぶりは思うほどではなくなるとの結果が出ている。

 英国の多くの学者が、子供の全ての事柄に対して褒めてあげることは決して良いことではないと指摘している。最近の報告によると、学校の奨励制度の中には良い成績や良い行いに対して表彰状やお菓子、しいては金券の提供までをするようである。しかし、子どもからすると、これらのことは一種の「賄賂」にあたり、学習する意欲を失ってしまう原因になるという。

 これに対して、英ダビ大学教育学部シニア講師のサイモン・ブラウンヒル(Simon Brownhill)氏は学校の奨励制度には賛成だが、「努力を費やしたからこそ褒美を獲得できる」と主張し、普通に思われていたことよりも子供の成績が良い時や努力して物事を進展させた時こそ褒めてあげるべきだと示した。

(翻訳編集・豊山)


 (10/03/04 05:00)  





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