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鉄は熱いうちに打て(Joe Raedle/Getty Images)

小さい鉄の塊の物語

 【大紀元日本4月3日】昔々、一つの小さい鉄の塊は、楽しくのんびりした日々を送っていた。ある日、鉄の塊は持ち主に火の中に投げ込まれた。炎の熱さに耐えられなくなった鉄の塊は、炎に温度を少し下げるように泣きついた。炎は彼が苦しんでいるのを見て、仕方なく温度を下げてあげた。

 しばらく経って、鉄の塊は火の中から取り出され、鋼板の上に置かれた。今度は、重いカナヅチに、かなり速いスピードで強く叩かれ始めた。彼はまたも我慢できなくなり、再びスピードを少し緩め、打つ力をもう少し軽くし、苦痛を少し軽減させてもらうように泣きついた。カナヅチは、彼がしきりに哀願したので何とかそれに応えてあげた。

 鉄の塊は結局それほど鍛錬されることなく工場を出た。しかし、しばらくすると彼は全身鉄さびだらけになり、元の工場に戻された。彼は工場の一角にあるその炎とカナヅチを見た時に、「私は今、やっと分かったのだ。生命の中に、いくつかの過程から逃げてはいけないことがある。逃避すると、生命もそれと共に腐ってゆくのだ」と嘆いた。

 考えてみると、自分のこれまでの人生の中で、心がえぐられるほどの痛みを伴う、鋭い心性の試練が多くあった。かつて、自分の人生という道を行き詰まらせて、少しも前進させない障害物にたいして愚痴を言ったりした。しかし、既に歩んできた人生を振り返ると、もし障害物がなければ、自分には豊富な人生経験も得られないし、優れた智恵を持って逆境を克服することもできなかったであろう。

 違う角度から見ると、これまでのいわゆる困難、苦痛はまさに私の心性を昇華させるための踏み台であると言える。その過程は辛く苦しいけれど、自分自身の持つどうしようもない棘の部分を滑らかにしてくれて、隠れている潜在能力を発揮することが出来、自分の人一倍強い意志力を、さらに鍛え上げてくれたのである!

 小さい鉄の塊は彼を鍛えさせてくれた火炎に感謝すべきで、私もこれら私の心性を向上させてくれた人・事・地や物などのすべてに感謝すべきだ! 私は、人生の中で遭遇した逆境に憤らず、恨まず、それらは貴重で尊い私の非凡な人生を作り出してくれたのだから!

(翻訳編集・李頁)


 (10/04/03 05:00)  





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