ドル上昇、米中通商協議に期待 ポンドは一段安=NY市場

2018/12/12
更新: 2018/12/12

[ニューヨーク 11日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、米中が通商戦争の回避に向け協議を行う中、主要6通貨に対するドル指数が上昇した。一方、英ポンドは保守党議員がメイ首相に対する不信任投票発動に十分な支持を獲得したとの報道を受け、1年8カ月ぶりの安値を更新した。

米ホワイトハウス当局者、および中国商務省によると、中国の劉鶴副首相、ムニューシン米財務長官、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は11日に電話会談を実施。会談の詳細については明らかになっていないものの、シリコンバレー銀行(カリフォルニア州)のシニア外為トレーダー、ピーター・ング氏は「米中関係を巡る見通しは好転した。このことがドルの押し上げ要因となっている」と述べた。

ドル指数<.DXY>は一時97.545まで上昇し、11月28日以来の高水準を付けた。取引終盤では0.18%上昇の97.396となっている。

英ポンドは一時1.249ドルまで下落し、2017年4月以来の安値を更新。終盤の取引では0.29%安の1.2523ドルとなっている。

ユーロは対ポンドで一時90.875ペンスと、8月28日以来の水準に上昇。その後は0.03%高の90.43ペンスとなっている。

ユーロは対ドルで0.26%安の1.1325ドル、対円で0.24%安の128.44円。ユーロはフランスのマクロン政権に反発する抗議運動が重しとなっている。

市場では欧州中央銀行(ECB)が13日に開く理事会に注目。フィッチ・レーティングスの首席エコノミスト、ブライアン・クルトン氏は、ECBは今回の理事会で資産買い入れ策の終了を示すと予想。ただ、ユーロ圏の経済指標が全般的に軟調となっていることを踏まえると、初めての利上げの時期について近く手掛かりを示す公算は小さいとの見方を示した。

ドル/円 NY午後4時 113.36/113.39

始値 113.14

高値 113.46

安値 113.12

ユーロ/ドル NY午後4時 1.1326/1.1327

始値 1.1393

高値 1.1397

安値 1.1306

Reuters
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