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(左)黄河の源である星宿海の30年前の写真。(右)今ではすっかり干上がり、湖底が見えている(中央社)

長江・黄河の水源が萎縮 氷河が黄土に

 【大紀元日本4月6日】上の写真を見てほしい。これは黄河の水源である星宿海の30年前と現在の写真だ。左側には多くの湖と放牧された家畜が写っているが、右側には水が消え、荒涼とした黄土の大地だけが写っている。調査隊によると、長江の源流であるチャングディッシュ氷河も溶解し、大幅に後退しているという。

 「北京晨報」によると、中国メディアの記者が率いる視察調査隊は、30年前に撮影された黄河と長江の写真を頼りに、2009年と2010年に青藏高原三江源地区を視察し、30年前に比べて長江の水源であるチャングディッシュ氷河の氷舌部分が約1キロ後退し、大部分の地域が黄土に変わっていることが分かったという。この結果は4月1日、北京大学で開催された報告会で発表された。

 「武漢晨報」によると、青藏高原に位置する三江源地区の平均海抜は4千メートル以上。ここには多くの雪山氷河、湖湿地が存在しており、母なる河・長江を育んでいる。長江の総水量の25%、黄河の総水量の49%、またランチャン河の総水量の15%はこの三江源地区からきている。ここ30年、「中国の給水塔」と呼ばれる三江源氷河の後退速度は過去300年で10倍になっており、1966年以来、黄河源区の氷河後退萎縮率は過去最高の77%に達している。

 黄河の水源では牧草地が退化

 黄河水源区の大部分では、ネズミやウサギによる環境破壊と、砂地となった牧草地が目につく。79歳の色洛さんは、黄河水源地付近でずっと生活してきた。5年前、色洛さんの家には3百頭以上のヒツジ、70頭以上の牛がいたが、今は30数頭の牛だけとなった。以前は牧草が豊かだった土地も痩せ、大部分の湿地の中洲も砂地となってしまった。

 三江源では90%前後の牧草地に退化現象が見られる。50年前と比較すると単位面積の牧草量は30-50%ほど減少している。三江源生態保護区から離れた遊牧民は、3万人を超えた。

 専門家によると、海抜が高く寒さの厳しい地区では、一度環境が破壊されると回復までに十数年から数十年かかるという。

 青海省水文地質環境調査院のエンジニアである辛元紅氏は、地球温暖化の影響で、長期にわたり凍土が萎縮し続けており、解けてできた地下水もすぐに蒸発してしまうため湖が萎縮していると指摘する。

(上)長江の源流・トト河の上流にあるチャングディッシュ氷河の30年前の写真。(下)環境活動家が撮影した、約1キロ後退・萎縮した同氷河(中央社)

(翻訳編集・坂本)


 (10/04/06 07:00)  





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