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08年3月18日、観光地で有名な故宮が「黄砂」に見舞われている(Getty Images)

「黄砂」とはどこから来て何なのか?

 【大紀元日本4月6日】毎年冬と春頃には、中国の北方地区は常に「黄砂」に見舞われる。高く舞い上がった砂ぼこりは高空の西風に載せられ東へと運ばれ、東アジアの日本、韓国などの地域に強く影響を及ぼしている。特殊な気象条件下では、東南アジアの台湾、フィリピンなどの地域にまで影響する。しかしここ数年来中国内モンゴル地区の砂漠化が日に日に深刻化し、更には世界の気候変化に伴っての干ばつ、降雨量の不均等などの要素により、「黄砂」の発生頻度と強度は益々増加する傾向にある。その影響は東アジア、東南アジア各地だけでなく、更に遥か太平洋の東部ハワイまで及んでいる。

 ≪黄砂の定義≫

 いわゆる「黄砂」とは、強風が大量の地表の砂ぼこりを巻上げ、視界が悪化した砂ぼこり状態での天候を指している。それは干ばつと砂漠化した気候による環境の産物であり、気象学者は地面の可視度が1kmより低いものを「黄砂」、特に可視度が50メートルより低いものは、俗称「黒風」あるいは「黒嵐」という。

 「黄砂」が多く発生するところとしては、グレートプレーンズ、アラブ砂漠、モンゴルのゴビ砂漠、中国西北部にあるタクラマカン砂漠、北アフリカのサハラ砂漠などで、その他に乾燥した地帯あるいは半乾燥した地帯などである。

 「黄砂」は地球以外の他の星でも発生しているという。火星では大規模な「黄砂」があり、地球上の「黄砂」より時間が更に長く、広範囲に発生するのだという。時には星全体を覆う大規模のものもあるといわれている。

 ≪黄砂の強弱度の定義≫

 強度瞬間最大風速 最小可視度

 特強 25m/s  0級 〈50m

 強  20m/s  1級  50m-200m

 中  17m/s  2級  200m-500m

 弱  10m/s  3級  500m-1000m

 ≪黄砂の成り立ち、および発生しやすい時期≫

 「黄砂」が形成されるには地面の強風を必要とし、大気が不安定状態に置かれることである、つまり寒気と暖気の垂直対流が頻繁であり、豊富な砂の源と大風の通る地区の地面に植木が少なくて、しかも土質は乾燥して柔らかくなっていることである。同時に上述の条件を満たしている所が、「黄砂」が多く発生する地区と言われている。

 季節をもって言えば、「黄砂」が最も容易に発生しやすい最初の段階としては長期にわたり乾燥していて雨が少ない春季であることで、ひとたび強い寒冷の空気が流れてきて、地面すれすれに大風が生じれば、いとも簡単に砂ぼこりを引き起こすという。そのため春は「黄砂」が最も容易に発生する季節となる。

 一日中の変化をもって言えば、午後の天気が最も「黄砂」を引き起こし易く、夕方あるいは夜間に入ると、砂ぼこりは消えてゆきやすいという。

 ≪黄砂の外観≫

 大陸の強い「黄砂」の多くは西北方向あるいは西方から推移していき、稀に東方から推移してくるものもある。ほとんどの場合「黄砂」がやってくる前に、私達は風が吹いてくる方向に黒色の砂ぼこりの壁が急速に移動してくるのを見ることができる。

 
05年4月26日、イラクのアル・アサド(Al Asad)で発生した「黄砂」(Getty Images)

遠くから見たとき、それはまるでそびえ立った山、または大きな城壁のように見えるのである。

 ≪黄砂の影響≫

 砂ぼこりは数千キロ離れた他の地区にまでに飛ばされて行き、多くの場合現地の視界に影響するとともに大気の中の浮遊状の粒子の増加をもたらすため、空気中の密度に影響する。観測記録によれば、短いもので数時間、長いものでは1週間にも及んで視界を悪化させ、更には泥雨の現象をもたらすこともある。砂ぼこりが立つ期間は特に呼吸器系の疾病やアレルギー病状も増加するという。砂ぼこりは眼を直接刺激するためコンタクトレンズをつけた人は外されることをお勧めする。

(翻訳編集・攀登)


 (10/04/06 05:00)  





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