千年前のハスの実が出土

【大紀元日本5月4日】最近、中国河南省開封市杞県邢口鎮の工事現場から宋朝時代ハスの実が発見された。このニュースを受けた現地の村民は、宝探しでもするように辺りの土地を掘り返している。村民によると、発見されたハスの実は依然として香ばしくて美味だったという。

中国の新聞「大河報」の報道によると、旧正月前、千年前のハスの実が邢口鎮小河寨村で発見された。発見された場所は高速道路を作った時に残された大きな地穴で、深いところは約9メートルもある。

掘り出したハスの実は落花生の実ほどの大きさで、表面がつるつるとしていて色は黒褐色、外殻はとても硬い。中身は白色で、肉の真ん中に小さな緑色の芯がある。村民たちはこれを宝物として収蔵し、中には腕輪に加工して装飾品として使っている人もいる。また、ハスの実で商売を始める人もおり、1粒10元から30元の価格で取引されている(1元=約20円)。

文献によると、宋神宗煕寧10年(1077)に黄河の河道が南に移った時、杞県の高陽、邢口などの地域は河道だった。当時はその場所に蓮池があって河床の泥に埋もれた可能性があると指摘されている。

ハスの実の固い殻は、水分と空気を完全に遮断することができ、中にある小さな空気室が、ハスの実を長期間保存させている。外界の環境条件が揃えば、ハスの実は千年以上維持できるという。ハスの実は最も寿命の長い種子のひとつであることが分かっている。

 (翻訳編集・立言)