THE EPOCH TIMES

【日本語に生きる中国故事成語】 「弱冠」23歳の石原慎太郎

2010年10月23日 07時00分
 【大紀元日本10月23日】

「社会的事件、弱冠23歳で芥川賞受賞」

 規制ぎりぎりの大胆な報道で知られる中国の「南方人物週刊」が最近、中国では「反中勢力」の代表格として批判されてきた石原慎太郎東京都知事への単独インタビュー記事を載せた。その中で、石原氏が自分は「反中国ではなく反中共だ」と述べたと紹介されており、中国人の今までの石原印象を覆す言論として、読者の間で大きな反響を呼んでいる。

 冒頭の句は、そんな石原氏の公式ウェブサイトの一節である。氏は、一橋大学在学中の1956年に『太陽の季節』で芥川賞を受賞した。弱冠23歳の学生作家による「戦後新世代の風俗やモラルの提示」(同ウェブサイト)が一世を風靡し、「太陽族」なる若者が出現、「慎太郎刈り」というヘアースタイルがはやることになった。これを冒頭の句で表現したのである。

 「弱冠」とは、『礼記』曲礼の次の説明に由来する。

人は生まれて10年目を「幼」といい、学問を始める。
20年目を「弱」といい、冠を着ける。
30年目を「壮」といい、妻をもらう。
40年目を「強」といい、仕官する。
……

 つまり、「弱冠」とは本来、20歳のことを指したのだが、日本語では今は、単に年齢が若いことを指すようになったことから、「弱冠47歳で自民党幹事長」(小沢一郎氏)などという表現さえ見られる。47歳で「弱冠」とは、中国人が見たら何とも奇異に感じることであろう。

 また、「冠」とは、元服して冠をかぶることであるから、「弱冠」は本来男子に限られる。ところが、現代日本語では、「弱冠15歳でシニアデビューする浅田真央」という紹介もかなりの程度で受け入れられるのではなかろうか。

(瀬戸)


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