米でマスク義務化の州が拡大、一部共和党系知事も必要性認める

2020/07/17
更新: 2020/07/17

[アトランタ 16日 ロイター] – 新型コロナウイルスの感染が再び急拡大している米国で16日、新たに2つの州が公共の場でのマスク着用を義務化する命令を発出し、別の1州はこうした命令を強化した。

コロラド州のポリス知事(民主党)は、店舗や職場など屋内公共スペースでほとんどの人にマスクをするよう要求。アーカンソー州のハッチンソン知事(共和党)も同様の命令を出したほか、オハイオ州のデワイン知事(共和党)はマスク着用命令の対象を拡大した。

3州ともに以前はマスク義務化に抵抗していたものの、医療危機が再燃したことで「背に腹は代えられない」と決断した。

ハッチンソン氏は「新型コロナの感染者数、入院患者数、死亡者数が実情を雄弁に語っており、われわれが取り組みを拡充する必要性を示している」と語った。

全米各地でロックダウン(都市封鎖)を解除し、経済再開に乗り出して以降、南部と西部で感染者が急増。16日にはフロリダ州で1日の死者数が156人と過去最悪を更新した。

専門家は、ロックダウン解除に伴って市民はマスクを着用し、社会的距離を確保するよう勧告。実際、米国では50州のおよそ半分がマスク着用を義務付けている。

ただ、ジョージア州のケンプ知事(共和党)は15日、州内の自治体が導入したマスク着用条例を無効化する命令を出し、これらの自治体から猛烈な批判を浴びた。

米国ではトランプ大統領がマスク着用に消極的なこともあり、この問題は政治論争化している。

Reuters
関連特集: 国際