THE EPOCH TIMES

<上海マンション火災> 初七日 10万人献花 当局、厳戒態勢

2010年11月22日 21時37分
 【大紀元日本11月22日】58人の死者を出した上海マンション火災から「頭七」(初七日)を迎えた21日、火災現場に10万人以上の市民が集まり、哀悼の献花に参列した。消火活動の遅れや火災後の情報隠蔽に多くの不満がくすぶる市民の集まりに、当局は警察を多く動員するなど、厳戒態勢を敷いた。

 国内メディア・新京報によると、21日朝6時半、現場周辺ではすでに100メートル以上の献花者による列ができおり、マンション周辺はすでに花に埋め尽くされていた。遺族や行方不明者の家族も親戚や友人に支えられるようにして出向き、現場は悲しみに包まれていたという。

 1歳4ヶ月の雨辰ちゃんの遺影の前におもちゃが多く置かれていた。24歳の息子を火災でなくした父親の慟哭に参列者も涙を流した。「1605室の生存者より」のメッセージには、「死者が安らかに眠ることと生者が屈強に生き抜くことを願う」と書かれていた。
献花に向かう市民(上海市民・張君偉さん提供)



 昼頃には献花者が3、4キロにわたる列を作り、その人数は10万以上にのぼる、と新華社通信は参列者の話として伝えた。

 献花には上海市のトップも参列したが、いまだに死者の名簿を公開せず、真相を隠蔽するトップが流す涙を、多くの市民は「ワニの涙」と喩えた。

 献花に参列した張さんの話によると、多くの参列者は、工事の多重請け負いや可燃物の大量使用、火災後の消火活動の遅れや情報隠蔽・歪曲などについて、当局に不信感と怒りをあらわにしている。当局は市民の抱える多くの不満を警戒し、大量の警官、私服警官を動員し、献花を監視する厳戒態勢を敷いた。

 怒りの抑えられない参列者は、静かに呟く以外に術がなかった。「救助に成功したなどの宣伝に恥を感じないのか」「2時前からも燃え始めていたのに、テレビでは2時15分と報道している。6時半には完全消火したとの報道だったが、実際、夜9時頃もまだ火はついていた。政府の報道に信じられるものがあるの」と不満を吐き出していた。

 国営中央テレビの夜のニュース番組や国営新華社のホームページは、この献花セレモニーを報道していない。民衆の怒りが社会的抗議運動に発展することを恐れる当局の思惑が窺える。

 当局の報道規制が通達されているなか、真相究明を諦めない記者がいた。中国財新ネットの記者・趙何娟さんが自らのツイッターで、「私達は火災の第一発見者と通報者を突き止めた。周慶霊さん。(火災を通報したのは)1時53分だったと彼に繰り返し言われた。政府は絶えず嘘を付いている。私達は現場での徹底調査で政府の政府責任の連鎖の輪を明らかにしていきたい。真相を明らかにすることで亡霊の冥福を祈る」とつづった。

 京華日報も21日「犠牲者の冥福を祈るため、名簿の公開を願う」と題する記事を掲載した。「名前を公表することで、命の尊さ、事件の真相が一層鮮明になり、人々に災難を断ち切る決意と勇気を与えることができる」と述べ、いまだに死者名簿を隠している当局のやり方を批判した。

 今回の火災ではこれまでに58人が死亡、71人が負傷したほか、56人が今も行方不明になっている。警察当局は外壁の改修工事を行った業者の従業員や、資格を持っていなかった溶接工ら12人を拘束している。

埋め尽くされた献花を前に祈る市民(上海市民提供)

骨組みだけが残った火災現場(上海市民提供)

「より良い都市、より良い生活」を謳う万博の宣伝がむなしく映る(ネット写真)

(翻訳編集・張凛音)


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