THE EPOCH TIMES

子供の教育に役立つ 心に残る9つの物語 (下) 

2010年11月22日 07時00分
 【大紀元日本11月22日】子供のいじめ、自殺、暴力・・・昨今、心の痛むニュースが後を絶たない。生まれてきた時は、誰もが純粋で善良だったはずなのに、何が子供たちを悪へと走らせるのか。人生には学校の教科書から学ぶことのできない、大切な価値観があることを子供たちへ伝えることが重要だ。将来を担っていく子供たちに、ぜひ読んでもらいたい物語を厳選した。

 言葉による傷は永遠に治らない

 重傷を負った熊が助けを求めて、森の中にある小さな家の前にたどり着いた。

 家の主人は、弱っている熊の世話をすることにした。彼は慎重に熊の体に付いた血の痕を拭き取り、傷口の手当をした。さらに、盛りだくさんの料理を作って、熊に食べさせた。主人の手厚いもてなしに、熊は感激した。

 夜になって、家にベッドがひとつしかないことを思い出した主人は、熊と一緒に寝ることにした。しかし、布団に入った熊の放つ強烈な異臭に耐えられず、主人は思わず熊を罵った。「おまえはなんて臭いんだ。とても耐えられるものではない。本当に、世の中で最も臭い虫のようだ」

 その晩、熊は眠れなかった。ひどい言葉を浴びせられたが、返す言葉もなかった。ただひたすら、夜明けを待った。翌朝、熊は家の主人にお礼を言った後、早々と家を後にした。

 数年が経ったある日、熊と家の主人は偶然に再会した。「お前はあの時、とてもひどいケガを負っていたが、もう回復したのかい」と主人は尋ねた。熊は、「肉体的な傷は、すでに癒えました。しかし、心の傷は永遠に治らないものです」と答えた。

 永遠に咲くバラの花

 旧ソ連の時代、ある学校のバラの温室には、毎日たくさんの生徒が見に来ていた。生徒たちはバラを観賞し、取って帰る人は誰もいなかった。

 ある日、幼稚園に通う4歳の女の子が、一番大きくてきれいなバラを一本もぎ取って帰ろうとした。ちょうどその時、通りかかった校長が女の子に話しかけた。「このお花を、誰にあげるの?教えてくれるかな?」

 女の子は、「おばあちゃんにあげるの。おばあちゃんは重い病気にかかっているの。学校にはとても大きくてきれいなバラの花があると話してあげたけど、おばあちゃんは信じてくれなかったから、この花を持って帰って、おばあちゃんに見せたいの。おばあちゃんに、早く元気になってほしいから。おばあちゃんにこの花を見せてから、またここに戻すの」と真剣に説明した。

 女の子の純粋な気持ちに心を打たれた校長は、彼女の手を取って温室に戻り、新たに2本のバラの花を摘んだ。「まず、この1本はあなたへのご褒美です。あなたは本当に、物分りのよい子ですね。そして、この1本は、あなたのおばあちゃんに差し上げましょう。あなたのような、良い子を育てられたことに感謝します」と話した。

 この校長の名は、ソホームリンスキー(Vasyl Sukhomlynsky)氏。偉大な教育家として、後世に名を残している。

 人を正す前に、先ずは自分を正すべし

 米カリフォルニア州に、見た目はとても美しいが、喉に痰がいっぱい詰まったような咳をするしわがれ声のオウムがいた。飼い主は、オウムが呼吸系の病気に罹っていると思い、獣医に診てもらった。

 検査の結果、オウムは健康だった。飼い主が獣医にオウムのしわがれ声の原因を尋ねると、「昔から、オウムは口まねをするとよく言いますね。恐らく、このような声をよく耳にしたため、その真似をするようになったと思われます。お宅に、よく咳をする方がいらっしゃいますか?」と質問した。

 獣医の説明を聞いた飼い主は、ちょっと恥ずかしそうにうつむいた。実は、飼い主はヘビースモーカーで、よく咳をしていた。オウムはただ、飼い主の咳と声を本物のように真似していただけだった。人は、己の気づかぬうちに、周りに良くない影響を与えることがあるという話である。

 
(翻訳編集:李頁/加藤まゆみ)


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