中国、市場開放の必要 知財・鉄鋼問題を協議=独経済相

2019/06/18
更新: 2019/06/18

[ベルリン 17日 ロイター] – ドイツのアルトマイヤー経済相は17日、中国は市場を開放し、独企業に対し公平な競争の場を提供する必要があるとの考えを示した。また、今週の中国訪問中に知的財産権の保護や鉄鋼業界の過剰生産能力などについて協議することを明らかにした。

中国の通商慣行を巡り米国とのあつれきが高まり、米中は互いに関税措置を発動。ドイツも中国に変革を促しているが、米国のような関税措置ではなく対話を通して進めたい考え。

アルトマイヤー経済相はロイターのインタビューに対し「中国と欧州連合(EU)は経済面でパートナーであると同時に競争相手でもある」とし、ドイツが中国企業に対して提供している事業機会と同様の機会を中国はドイツ企業に提供する必要があると指摘。「公平な競争の場が必要だ」と述べた。

中国が進める包括的なシルクロード経済圏構想「一帯一路」にも言及し、「欧州では同様の構想に着手するのが遅過ぎた」とし、「欧州委員会の主要な任務の1つとなる」と述べた。

アルトマイヤー経済相は3日間の中国訪問中に劉鶴副首相を含む政府高官と会談する予定。

トランプ米大統領が欧州の自動車に関税を導入する方針を示していることについては、通商を巡る問題は対話を通じて解決すべきで、世界貿易機関(WTO)規則に反する措置は回避する必要があるとの立場をドイツが堅持すると表明。「米国とEUは直ちに通商交渉を開始する必要がある」と述べた。

Reuters
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