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水前寺公園内にある出水(いずみ)神社

【ぶらり散歩道】 --熊本篇-- 水前寺公園

 【大紀元日本2月24日】昨年10月に修復された、熊本市の水前寺公園内にある「古今伝授の間」に行ってきました。水前寺公園というのは通称で、正式には水前寺成趣園(すいぜんじじょうじゅえん)といいます。

 成趣園は、熊本藩の初代藩主・細川忠利が寛永13年(1636年)ころから築いた「水前寺お茶屋」が始まりで、その後3代にわたり、約80年かけて完成しました。湧水池を中心とした桃山式回遊庭園で、築山や浮石・芝生・松などの植木で東海道五十三次の景勝を表しているといわれています。成趣園とは、古代中国の文学者・陶淵明(とうえんめい)の詩「帰去来辞」の一節「園日渉以成趣」から名付けられたそうです。

 古今伝授の間は、もともと京都に建てられた八条宮智仁(としひと)親王の学問所でした。この古今伝授の間で、慶長5年(1600年)に細川幽斎が古今和歌集の解釈の奥義を伝授したのです。当時、天皇家や公家の間で古今和歌集の研究が盛んでした。その解釈の奥義の伝授が「古今伝授」と呼ばれていたのです。古今伝授の間は、細川幽斎の縁で明治4年に細川藩に下賜され、熊本に移すために解体されましたが、廃藩置県により人手に渡り、保管されていました。明治44年に献納という形で細川藩に返還され、大正元年(1912年)に水前寺成趣園に移築されました。昨年の修復作業により、移築当時の姿が蘇りました。

出水神社の本殿。歴代藩主を祀っている

湧水が美しい。中央には富士山を模した山が見える

園内にある能楽堂。毎年8月第一土曜日には薪能が行われる。出水神社の薪能は全国でも5番目に歴史が古いとか

修復された古今伝授の間

美しい庭園を愛でながら古今伝授の間でいただく抹茶の味は格別

(文/写真・佐吉)

 (11/02/24 07:00)  





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水前寺公園  古今伝授の間  成趣園  細川幽斎  


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