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自然の美しさに勝る切り葉細工

 【大紀元日本2月3日】「切り葉細工」とは、植物の葉にさまざまな形の切り込みを入れてできる図柄のこと。自然で素朴な葉っぱが、魂を吹き込まれた後、たちまち美しい芸術品に変身する。

 河北省無極県に住む牛世民さんは、切り葉細工の伝承人。この技能は古い民間芸術の一つで、『史記』の周成王の物語「剪桐封弟」にも記述がある。しかし、葉の保存方法や芸術作品の技術的な問題があり、広く伝承されてこなかった。

 牛さんが切り葉細工に初めて挑戦したのは、ちょっとしたきっかけからだった。ある日、庭に植えてあった柿の木から一枚の葉がひらひらと彼の足もとに落ちてきた。牛さんが葉をよく見ると、そこには大小さまざまの虫食い穴がたくさんあった。彼はたちまちインスピレーションを得て、木の葉を使った切り葉細工を思いついた。それから一年後、彼は切り葉細工の技術をマスターし、葉の持つ独特のイメージや美しさを壊すことなく伝える事が出来るようになった。牛さんは、「自然の木の葉はデリケートで、すぐに硬くなり色も維持しにくい。技術的に工夫しなければならないのです」と語る。

 牛さんは、昆虫の切り葉細工から始めた。1匹のキリギリスがシソの葉の中央に伏せたような形に切り込みを作り、横には数個の小さな穴が散らばる。まるで、本当に虫が葉を噛んだ後のようだった。

 牛さんの自慢の作品は、「※西施(春秋時代の越の美女)が紗を洗う」。セミの羽のように薄い木の葉に、青い波のさざ波、紗(うすぎぬ)を洗う西施と、休憩している水鳥が落ち着いた雰囲気を醸し出す。「このまつげと髪の毛、水紋の線は、0.2ミリまで精密に作ることができます。同じ作品でも、心を込めて作ることにより、切り葉細工の魅力をさらに引き出せるのです」と語る牛さん。 牛さんによると、ツツジの葉の美しい時期はとても短く、霜降の7日前から赤くなり始め、間もなく落ちて枯れてしまう。切り葉細工は、そんな葉の最も美しい瞬間を捉え、その華やかさを永遠に保つことが出来るという。

 木の葉にはそれぞれに意味がある。例えば、柿の葉は万物が意に従うことを象徴し、ツツジの葉は盛えることや豊かなことを形容し、ポプラの木は日増しに向上することを表している。木の葉の持つ意味を踏まえて創作すると、切り葉細工のもつ独特の世界を表すことができるという。

(翻訳編集・李頁)


 (11/02/03 07:00)  





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  切り葉細工  芸術  工芸  


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