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一本の紐に結ばれる智慧 「中国結び」

 【大紀元日本3月5日】中国結びは中国悠久の歴史が育み、伝承してきた結芸である。服飾から家具・楽器・扇などの飾りに幅広く使われている。

 中国における装飾結びの歴史は古く、「漢」の時代までさかのぼることができる。古くは腰に飾る玉や銅器の飾りなどに使われ、時代が下ってからはボタンに使われるようになった。

 数種の結び方により美しく複雑な曲線を創り出し、解くとまた一本の紐にもどる中国結び。まるで奥深い数学ゲームのようだ。

 中国語の「結び」という言葉には、力や調和など情感あふれるニュアンスがあり、先人たちの生活の中で「結び」は重要な役割を果たしていた。

 文字のない時代のコミュニケーション手段として、あるいは記憶のための記号として、「結び」は「結縄文字」として使用されていた。後漢(ごかん)時代の経学家・鄭玄(テイ・ゲン)は『周易注』で、「大きい事なら大きい結び目で、小さい事なら小さい結び目で、縄で結び目をつくり約束を締結する」と述べている。結び目は約束・契約を意味し、歴史的な事件を記載する役目もあった。
吉祥結


 中国結びは長い歴史を経る過程で悠久の文化と溶け合い、独特の意味をもつようになった。 「縄」は 「神」と発音が似ているため、中国結びには神を崇拝する古代からの思想があるともいわれる。

 結び目は物事の始まりと終わりを意味し、よく使われる言葉として「結果」や「結末」などがある。また「結義」「結社」「結拜」「結盟」「団結」など人の集まりや縁結びといった「結び」を含む単語がよく使われる。中国語の「結髪夫婦」という言葉は、新婚の男女がそれぞれの髪の一粟(いちぞく)を一緒に結び、永遠の愛を示すという意味を含んでいる。

 中国語の「結」は、よいことを意味する「吉」と発音が似ているため、健康、長寿、平安、無事、裕福、幸福、吉祥、団欒といったニュアンスを含むめでたい飾り物となった。
上下双福結
扇に飾られた中国結び


 中国結びには数種の結び方があり、それぞれに名前がある。結婚式の招待状に「盤長結」(ばんちょうむすび) を結んで新婚男女の永遠の愛を示すほか、佩玉(はいぎょく-腰帯などの着衣につり下げる装身具)には「物事が願い通りに進行すること」を意味する「如意結」(にょいむすび)を付ける。また、扇には縁起の良い「吉祥結」(きっしょうむすび)を飾った。

 中国結びは人々の願いと、古代から続く「神伝文化」(神から授かった文化)を今に伝えているのである。

 
(翻訳編集・柳小明)


 (11/03/05 07:00)  





■キーワード
中国結び  伝統文化  


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