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徳に喩えられた佩玉

 【大紀元日本4月18日】佩玉(はいぎょく)とは、腰帯などの着衣につり下げる玉(ぎよく)製の装身具のこと。古代中国で愛用され、古代人の服装によく見られる。玉の種類によって身分をあらわしたとされているが、古代人の佩玉への愛着を鑑みると、装身具の一部としての役割を遥かに超えていた。

 中国の古書『礼記・玉藻』は、「古の君子は必ず佩玉を帯び、理由なく玉を身から離すことはなかった(古之君子必佩玉,君子无故,玉不离身)」と記述している。なぜ古代の君子は一時も身から離さないほど、佩玉を珍重したのだろうか。

 玉は単に美しいだけでなく、十一の徳がある(玉有十一徳)といわれている。中国古代の有名な思想家、孔子は玉が十一の徳を持つことを説き、君子の徳を玉に喩えた。儒家の教えでは、十一の徳とは、仁、智、義、礼、樂、忠、信、天、地、德、道を指す。中国伝統思想の基盤ともいえるこの十一の徳を、後継者は「仁愛、義挙、礼儀、知恵、信頼(仁、義、礼、智、信)」という五徳にまとめ、玉は正にその思想のシンボルとなったのだ。

 このため、古代の人々は常に佩玉を身につけることで、玉のように澄んでやさしく、高尚な美徳を常に心に抱くよう、気遣ったのだ。

 佩玉は古代の君子のみならず、女性にも愛用された。中国古代の女性のスカートには例外なく「玉環綬(ぎょくかんじゅ)」と呼ばれる佩玉が飾られている。この「玉環綬」は、装身具の用途以外に、スカートをしっかりおさえ、歩く時にスカートが風で舞い上がることを防ぐためにも使われた。

 そのほかに、玉には心肺や、喉、髪、五臓などの健康維持を助ける医療効果もあるとされ、男女を問わず、古代の人々に幅広く愛用された。

 




(翻訳編集・柳小明)


 (11/04/18 07:00)  





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