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2013年に中国経済はハードランディングになる可能性があると経済学者ヌリエル・ルービニ教授は予測(Getty Images)

ルービニ、2013年中国経済のハードランディングを予測

 【大紀元日本4月27日】ニューヨーク大学スターン経営大学院のヌリエル・ルービニ教授がこのほど、2013年に中国経済はハードランディングになる可能性があると予測した。

 国内メディア・財新網は同教授の見解として、過熱状況にある中国経済は、固定資産分野での過度な投資が続けられない近い将来、成長率の急速な転落が予測される、と紹介した。ルービニ教授はかつて、2008年の米国のサブプライムローンに端を発する世界金融危機を見事に予測したことから、今回の発言は中国の経済学界で話題を呼んでいる。

 教授の見解に反対する意見もある一方、財界の経済専門家の中でこの見解に同調する人も少なくない。中国の総合証券会社・華泰聯合証券のマクロ経済アナリストの陳勇氏は、ルービニ教授の見解に対し、中国のハイ投資額とハイ輸出額は表裏一体の関係にあるとして、次のように分析している。ハイ投資の結果は必然的に生産能力の増強をもたらし、これら生産物は何らかの形で消費されるので、いまの中国の成長路線から言えば、これら生産物の出口は輸出となる。

 その根本にある「投資の拡大」が速まっている要因について、体制的な問題が大きく影響すると陳勇氏は明言している。中国は中央と地方の税収を項目別に分ける「分税制」という財政制度を実行しているため、地方政府は財政収入を拡大させるためにしのぎを削っている。その方法として、一つは企業を誘致する開発区建設で、もう一つは地価を上げ、土地の売買を行うことである。

 「分税制」は短期間において大きく変更することはないと陳氏は見ている。一方で各種の社会問題と経済の構造的問題はすでに爆発寸前まで蓄積しており、中国経済はターニングポイントを迎えようとしている、と陳氏はルービニ教授の見解に賛同の意を示した。

 このほか、陳勇氏は人民元問題も懸念される問題であると分析している。この問題は制度的問題ではなく、政策決定システムの問題であると語った。中国の経済発展には重商主義的な要素が大きく働いており、状況が緊迫しないときは為替改革の原動力がないが、いったん緊迫しても今度は改革を恐れるという矛盾した現象が生じる。これも中国経済のアキレス腱だと陳氏は指摘する。

 中国はいま、資本項目の開放や制限の解除、資本市場の利子率の調整などを図ろうとしている。しかし、十分な効果が見えない現状では、中国経済の危険性は、堰止湖の水位のように、どんどん高まっていると陳氏は懸念を示した。

(翻訳編集・林語凡)


 (11/04/27 07:15)  





■キーワード
経済過熱  ハードランディング  分税制  人民元問題  


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