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左から妙子(古手川祐子)、雪子(吉永小百合)、幸子(佐久間良子)、鶴子(岸惠子)(写真提供=ジャナスフイルム)

「細雪」 米NYフィルム・フォーラムで上映

 【大紀元日本5月10日】1983年の市川崑監督の映画「細雪(ささめゆき)」が5月4日から12日まで、米ニューヨークの下町ソーホーにあるフィルム・フォーラムで上映されている。

 谷崎潤一郎原作の『細雪』は、1950年、59年、83年と合わせて3度映画化され、その時代を代表する美人女優が出演して毎回話題となった。

 大阪船場を舞台とした旧家である蒔岡家4姉妹の物語で、時代は昭和13年の第二次世界大戦前、日本が軍国主義に突き進む不明瞭な時期。優雅な上流家庭の中で繰り広げられるストーリーは、三女・雪子の見合い話と末娘・妙子の結婚話に絡んでさまざまな思いを抱く4姉妹の1年間の出来事を綴っている。
左から雪子(吉永小百合)と妙子(古手川祐子)(写真提供=ジャナスフイルム)


 市川監督のスクリーンのテンポよく切り替わる描写場面やクローズアップは、しばしば、小津監督をほうふつとさせる演出方法であるが、市川氏の描写はあくまでも豪華で華やかであり、躍動感と高揚感を与え最後まで見る人を飽きさせない。

 特に日本の美と情緒を表現した美しさは圧巻で、監督の持つ才能と美的センスに脱帽させられる。冒頭シーンの桜の下を歩く四姉妹の艶やかさと最後の川面に落ちる細雪の風景にうっとりと見とれ、時を忘れてしまった。

 出演は、メインの吉永小百合をはじめ、岸惠子、佐久間良子、古手川祐子と、男優には伊丹十三や石坂浩二などの演技派で個性溢れる豪華な俳優を揃えている。

 谷崎文学の持つ密かに漂うエロスな世界と、市川監督が繰り広げる美しい映像が揃った名作。アジア太平洋映画祭グランプリと監督賞を受賞。上映時間140分。

細雪 (The Makioka Sisters)
5月4日(水)~12日(木)Film Forum
209W Houston St. Box Office: (212) 727-8110
http://www.filmforum.org/

(エポックタイムス・スタッフ)


 (11/05/10 07:00)  





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細雪  市川監督  谷崎潤一郎