THE EPOCH TIMES

高智晟著『神とともに戦う』(67)政府が何もしないことこそ国民にとって最大の善行①

2011年07月04日 07時26分

 【大紀元日本7月4日】先月私は、メディア数十社が北京友誼賓館で開いた、円明園の浸水防止工事問題の研究討論会に出席した。討論会の後、政府に今何を言いたいかと記者に問われた私は、「現在の政府が何もしないことこそ、中国人にとって最大の善行ですよ」と正直に答えた。

 円明園事件の核心はやはり、権力の乱用問題である。中国において、公権力の乱用は日常茶飯事であり、この「人民の政権」が誕生して以来、尽きることはなかった。公権力の乱用が中国人民にもたらした被害はどれほど罪深いものか、全く語りつくせない。共産党のいわゆる「立ち上がった人民が国の主となって」以来、公権力および公権力を背景とするものが奪ってきた中国人の命や中国人の自由の数は、どちらも第二次世界大戦期にナチス・ドイツが奪ったユダヤ人の命とユダヤ人の自由の数をはるかに超えている。

 面白いのは、「文化大革命」が終結しても公権力の乱用という悪行の命脈は尽きなかった、ということだ。逆に、社会全体による手段を選ばぬ擁護の下(というのも、あの研究討論会では、公権力乱用への批判とは無関係の発言に対しては、発言者も聴衆も皆、何も考えずにただ喜色満面の笑みを浮かべていた。私の発言の時だけ、つまり円明園事件を誘発した原因はルールを全く無視した公権力の乱用だと述べた時、警戒心の強い司会者が紳士的に、しかし断固として私の発言を制止したからだ)、公権力の乱用というその「生命力」はより力強さを増した。浙江省龍泉市の公安森林分局は最近、林樟旺さん(以下敬称省略)など4人が「違法」に農地を占用した事件を処理したが、ここから我々は再度、この種の生命力の強靭さを見せつけられることになる。

 浙江省龍泉市の岩樟郷金沅村姚坑自然村には、合わせて26世帯、100人余りの住民が住んでいる。辺鄙で高地、道も狭く危険なので、村の住民は外界とほぼ隔絶され、極貧にあえいでいた。何とかこの苦境を打開しようと、住民たちは道路開通のため、長年努力を重ねていた。かつて、売れる物を全て売り払って10万元を集めたものの、結局、工事の規模が大きすぎて資金不足に陥り、道路は100メートル余りまで通ったところで、ストップしてしまった。

 その後、多方面で努力を長年積み重ねた結果、2004年1月20日、姚坑村を代表する住民20数人の甲と、梅善良など4人(他に林樟旺、林樟法、毛根寿)を代表とする乙との間で、「黄塔村から姚坑村までのトラクター用道路の整備建設に関する契約書」を結んだ。契約書は、遂昌県龍洋郷黄塔村壟下口から龍泉市岩樟郷金沅村姚坑自然村屋内田(地元名は大沅田)までの道路整備費用を乙が出資すると定める。一方、龍泉市姚坑村の管轄範囲内の森林地の手続きなど政策的事項の大半は甲(姚坑村)が責任を負い、さらに姚坑村の森林地、田畑、墓地、家屋の移転、稲が生育中の田んぼ、樹木に対する補償、障害物の撤去は全て、甲が責任を持って行うと明記してある。契約が結ばれると、林樟旺など4人は40万元を工面して、この村が数世代にわたって夢見てきたことを実現する道路整備へと足を踏み出した。

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