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洋風の本格的なクラブ建築としての特徴を持つ旭川市彫刻美術館。左右対称が美しい(写真・江間十四子)

【ぶらり散歩道】--北海道篇-- 中原悌二郎記念旭川市彫刻美術館

 【大紀元日本7月14日】旭川市彫刻美術館は、JR旭川駅からタクシーで約20分の緑の多い公園の前にある。同館は日本近代彫刻史に偉大な足跡を残した旭川ゆかりの彫刻家・中原悌二郎(1888~1921)を記念して、彫刻専門の美術館として平成6年(1994)に開館された。

 悌二郎は32年の短い生涯の中で25点の作品を制作しているが、自らの手で壊しているので、現存する作品は12点である。同館は代表作「若きカフカス人」を始めとして、全作品を所蔵、展示している。これらの作品は、2階展示室で見ることができる。いずれの作品も精気溢れる出来ばえなので、壊された作品も見てみたいと思うのは、私一人だけであろうか。

 また、悌二郎に大きな影響を与えたロダン、荻原守衛、親友だった石井鶴三(上田市に美術館がある)、堀 信二の作品と、旭川市が昭和45年(1970)に創設した中原悌二郎賞の第1回受賞者・木内 克、悌二郎の影響で彫刻家になった加藤顕清や選考委員だった山内壮夫などの作品を所蔵、展示している。正面入口を入った左手にラウンジがあって、喫茶コーナー、アートショップが設置されている。

 この建物も素晴らしい。旧陸軍第7師団が旭川に設営された時、将校たちの社交場として明治35年(1902)に建てられた旧旭川偕行社の建物である。木造2階建、北海道における洋風の本格的なクラブ建築としての特徴を持ち、デザインも優れていることから、平成元年(1989)5月19日、国の重要文化財の指定を受けている。中央玄関から左右対称の美しさは、当時の設計、施工の素晴らしさを物語っている。

 美術館の隣の敷地には、和風の瀟洒な建物の旭川市井上 靖記念館がある。こじんまりとしている記念館なので、帰路には気軽に寄ってみたい場所である。

 旭川市彫刻美術館:旭川市春光5条7丁目 電話:0166-52-0033 開館時間:9:00~17:00 休館日:月曜日 入館料:300円(井上靖記念館との共通券450円)

 井上 靖記念館:旭川市春光5条7丁目 電話:0166‐51‐1188 開館時間:9:00~17:00 休館日:月曜日 入館料:200円(彫刻美術館との共通券450円)

 (写真・文 / 江間十四子)


 (11/07/14 07:00)  





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ぶらり散歩道  中原悌二郎  旭川市彫刻美術館  北海道  


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