THE EPOCH TIMES

【味の話】 マーボー豆腐の由来

2011年08月21日 07時00分
 【大紀元日本8月21日】日本でもすっかりお馴染みの「マーボー豆腐」。豆腐、牛肉、香辛料(山椒、唐辛子、ニンニク、あるいはネギのみじん切り、豆板醤など)で調理されるこの四川料理は百年あまりの歴史を誇り、いまや世界中で食されています。

 このマーボー豆腐に由来する一つの物語をご紹介しましょう。時は清代の同治、四川の成都北門順河街に「巧巧(ちょちょ)」という美しい娘が住んでいました。巧巧の顔にはあばた(痘瘡の瘢痕で、中国語では「麻子」という)がありましたが、彼女の美しさに何の影響もありませんでした。巧巧は17歳の時、心優しい陳志灝という男性に嫁ぎました。陳さんはある食用油の工場の管理人でしたが、彼はそこで働く人たちが、毎日、大変苦労していることに気付き、賃金をできるだけ多く支払うようにしました。これによって、陳さんはみんなから信頼され、尊敬されていました。

 夫婦の幸せな時間は瞬く間に過ぎ、10年の歳月が経った頃、陳さんは船の転覆事故で亡くなってしまいました。二人には子供がいませんでしたが、陳さんの妹が同居していました。陳さんの死によって、巧巧と義妹の生活は苦しくなりました。陳さんからの恩を忘れられない従業員たちは、この二人を助けるために、「ある策」を考えました。彼らは毎日、油を売りに行く途中で巧巧の家に寄り、それぞれが家から持ってきた野菜、米、肉、豆腐などを持ち寄り、巧巧に食事を作ってもらうことにしたのです。皆はわざと少なく食べ、残した分を巧巧と妹の食事にあてたのでした。

 暖かい友情に支えられ、巧巧は生きていく意志を固めました。彼女は精一杯、腕を振るってより美味しい料理を作るよう努力しました。その中でも彼女が作った「羊肉豆腐」の味は格別でした。ヒツジ肉と豆腐に唐辛子や浜納豆などの調味料を加えて調理したもので、肉体労働者たちの食欲を満たし、疲労回復にも効果がありました。皆の称賛を受けたこの料理は、たちまち周辺の地域に広まっていきました。二人は家を小さな飲食店に改造して商売を始めました。すると、彼女たちの料理はとても美味しいと評判を呼び、商売はますます繁盛しました。

 巧巧が亡くなった後、人々は彼女を追想して「羊肉豆腐」を「麻婆豆腐」と改名しました。「麻」は巧巧の顔のあばた(麻子)を、「婆」は彼女に対する尊敬を表します。現在、麻婆豆腐に使われていた羊肉は牛肉や豚肉に変わりましたが、この料理の背景となった友情の物語は、今でも語り継がれています。

 <麻婆豆腐の作り方>

 材料

  豆腐1丁、牛か豚の挽肉100g、山椒の実30粒、ニンニクのみじん切り大さじ1、生姜のみじん切り大さじ1、ネギのみじん切り少々、片栗粉少々

 調味料

 四川豆板醤大さじ2、紹興酒大さじ1、しょうゆ大さじ1、砂糖小さじ1、サンショウ粉少々、ゴマ油少々

 調理法

 1、豆腐を2センチの角切りにし、一つまみの塩を入れた湯で茹でたあと水を切る。

 2、鍋に油を入れ、弱火で山椒の実を炒め、香りが出たら実を取り出す。

 3、ニンニク、ショウガを鍋に入れて香りが出るまで炒め、豆板醤、肉、紹興酒、しょうゆ、砂糖を入れて炒め、100ccのスープと豆腐を入れて約10分間煮て汁をからめる。

 4、最後に水とき片栗粉とゴマ油、サンショウ、ネギを散らして出来上がり。

 (翻訳編集・東山)


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