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北京市内の分譲物件(Getty Image)

中国不動産上場企業の総負債額、1兆元突破 住宅物件の大幅値下げは未だなし

 【大紀元日本9月5日】中国国内報道によると、このほど中間決算を発表した98社の不動産関連上場企業の総負債額が1兆102億7千万元に達し、平均負債率は62%となった。中国政府当局が実施してきた不動産価格抑制政策で、不動産企業が資金調達困難となっており、不動産物件の在庫が過剰となっているのが主な原因だとされる。しかし、これらの企業による不動産の大幅な値下げはまだ見られない。

 8月30日付の広州日報によると、中間決算を発表した98社のうち、負債率が70%を超えた企業は40社に達した。そのうち、国内不動産最大手4社の万科集団、保利不動産、招商不動産、金融街控股の総負債額は4541億1500万元で、前年同期比で63・38%と急増した。4社のうち、負債率が最も高いのは保利不動産の81.09%で、万科は同77.85%で2番目となった。

 しかし、現在各不動産企業による住宅販売価格の大幅な値下げは見られない。この理由について、陝西省西安市在住の経済評論家・趙暁明氏は大紀元の取材に対して、「今年の住宅価格の上昇ペースはすでに消費者物価指数(CPI)の上昇ペースに追い付くことができなくなっている。今不動産に投資しても損をするのは明らかだ。巨額な負債を抱えている不動産企業としては、大幅な値下げをしたくない。値下げをすれば、莫大な損失を被るし、金融機関からの融資も返済できなくなる」と述べた。また、「不動産価格はすでに政治的な問題に発展しているため、その背後に地方政府や不動産開発企業や銀行などの金融機関と多くの関係者が複雑に絡んでいる」ため、簡単には住宅販売価格を値下げしないだろうとの認識を示した。

 上海にある「中原不動産研究センター」の不動産アナリストの劉氏は、「住宅販売価格の値下げはいずれ大きな流れとなる。しかし、不動産開発企業が先を争って大幅に値下げすることは考えにくく、また値下げがあってもその幅が限られるだろう」との考えを示した。

 一方、値下げはできないが、すでに各種のお買い得キャンペーンを行っている不動産業者もある。北京市の不動産価格動向を測るバロメーターである同市通州区や大興区などでは住宅物件のお買い得キャンペーンが相次いで行われており、不動産価格も小幅に下落した。

 通州区の西上園地区の物件を取り扱う不動産仲介会社は大紀元の取材に対して、「最近は主に立地条件の良くない物件を対象に値下げ販売キャンペーンを行っている。立地条件の良い物件はまだ値下げすることはない」とした。

 また、通州区臨河里路にある分譲物件「華業東方玫瑰」の販売スタッフは、「お買い得キャンペーンは行っている。以前なら70平方メートルの物件を購入するお金で、今は90平方メートルの物件が買える」と話した。

 しかし、遼寧省大連、寧夏省銀川、甘粛省蘭州、青海省西寧、四川省成都、河北省石家庄などの都市では、住宅販売価格の値下げはまだ見られない。上海では中古物件の値下げ傾向が緩やかに広まっているという。

(記者・方暁、翻訳編集・張哲)


 (11/09/05 07:24)  





■キーワード
不動産価格  上場企業  資金調達  値下げ  


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