THE EPOCH TIMES

飛天芸術学校の奇跡

2011年10月11日 07時00分
 【大紀元日本10月11日】WASCの審査官は、サンフランシスコの飛天芸術学校に足を踏み入れたとたん、不思議な感じを覚えた。生徒たちのだれもが純真な笑顔を見せ、しかもある種の伝統的な貴族の息吹を具えていたからである。近代化され自由な雰囲気のアメリカにあって、それはWASCの審査官たちには驚きであった。

 独特の風格ある学校

 2010年3月に設立されたばかりのこの学校は、1年も経たないうちに分厚い認可申請書類をWASCに提出した。WASCとはアメリカ教育省認可の西部で最も権威ある学校認定機関で、正式名を米国西部地域私立学校大学協会という。新設の私立学校は一般に、2、3年してから同協会に認可申請を行うのだが、この芸術学校はなぜこれほどまでに自信があるのだろうか。

 飛天芸術学校のキャンパスはそれほど広くないが、きれいに整っており、明るい。壁一面に本棚が据え付けられ、天井には優美な提灯が飾られ、真新しい床と壁からは清浄な息吹が感じられる。WASCの審査官の目にも独特の風格ある学校と映った。

 校長や先生たちの顔も自信に満ち溢れていた。彼らの多くは、ケンブリッジ、スタンフォードなどの修士や博士課程卒業生で、芸術の授業担当の教師たちも世界一流の芸術団出身であった。

 学校で学ぶのは中高生で、男子生徒は穏やかで逞しく、女子生徒は秀麗でいて立ち居振る舞いに威厳がある。

 飛天芸術学校の生徒は華人の子弟が多い。午前中は数学、科学、英語、歴史、中国語で、午後は舞踊、音楽、美術を学ぶ。放課後には、図工、将棋、囲碁、読書などのクラブ活動もある。

 芸術と学術教育の融合

 現在世界で中国古典舞踊を学ぶことのできる一番すばらしい学校は、ニューヨークの飛天芸術学院で、わずか数年で世界一流の芸術団「神韻芸術団」に数百人のダンサーを送り込んでおり、各国の芸術家や著名人士の称賛するところとなっている。

 サンフランシスコの飛天芸術学校はその分校で、飛天芸術学院の教育方法を受け継いでおり、「伝統芸術の修養と厳格な学術教育の融合」を教育の理念としている。生徒たちは、古来より受け継がれてきた純真、純善、純美の正統芸術の学習を通して、道徳心を養い、学習能力を向上させる。それによって、学業成績に優れ、芸術的修養が高く、確かなマナーを身に付け、慈しみの心と責任感を持った人になることができる。
飛天芸術学校の曹鳳旋校長(新紀元)



 飛天芸術学校の校長で、著名な舞踊芸術家の曹鳳旋氏は、次のように紹介する。「私たちの学校は徳、才、芸の3拍子揃った教育を行っている。芸術以外の科目も質の高い授業を行っており、アメリカの全国統一試験でもすばらしい成績を収めている。中国語の授業では中国の正統文化を教え、さらに芸術の授業は一流のものだ。生徒たちは入学すると、毎日古典音楽、美術、舞踊、中国の伝統文化に触れることによって、すぐに変わる」

 古典芸術が想像力を培う

 認可されてから2カ月経ったころ、年に一度のサンフランシスコ青少年芸術作品コンテストが行われ、中学生・短編小説の部で飛天芸術学校の生徒が上位3位を独占した。

 これについて曹校長は次のように話す。「教育界の人たちはきっと、『どうして飛天から3人の生徒が小説賞に選ばれたのか。学校では、どのように生徒に指導しているのか』と考えたことだと思う。彼女たちが書いた内容は一般の想像力を超えたものであり、非常に特殊なテーマだったから」

 曹校長は、文芸作品の良し悪しは創作者の思想境地によって決まると考えている。「古典芸術は子供たちの思想を清浄にし、創作能力を高めることができる。また、中国古典舞踊は豊かな表現と広い空間を持っており、想像力と思惟を刺激することができる」

 子供の変化に驚く親

 子供を飛天芸術学校にあずけている保護者も、子供たちの成長ぶりに驚きを隠せない。

 息子を通わせている丘さんはこう振り返る。「ジェフは飛天に入って1年で、威風堂々とし、ピアノやバイオリンなども弾けるようになった。今中1だが、数学は高校1年生のレベルに達した。以前あの子はわがままで、しょっちゅう両親に反抗していたのに、先日休暇で帰ってきたときには、自ら飲み物を運んできてくれた。まるで大人のように家のことも聞いてきたりして、あの子の成長ぶりには本当に驚きだ」
ジョセリン(飛天芸術学校提供)



 蘇さんの娘ジョセリンは今年12歳で、昨年飛天芸術学校に入学した。「数カ月で、猫背でだらしなく何をするにもいい加減だったあの子が、すっと背筋を伸ばして立ち、責任感もでき、明るくなった。背も高くなり、腕も足も力強く、健康で美しくなった。娘は、学校のみんなが友達で、週末も学校にいたいと言っている」

 未来の人類の教育

 曹校長は、天井に飾られた優美な提灯の下でこう話す。「現在のアメリカの教育は危機に瀕しており、多くの校長がそれを憂慮している。学校の中には変異したものがあまりにも多く、純粋な学習環境はほとんど失われた。その意味で、アメリカの教育は失敗だと言わざるを得ない。研究者たちはこの状況を如何にして変えるか思案しているが、いい方法が見いだせないでいる。学校を設立して1年余りだが、私たちの努力は徐々に実を結び始めている。できることなら、教育界の人たちと交流し、私たちの経験を伝えたい。これはきっと全人類に有益だから」

 彼女はさらにこう続ける。「教育は再出発する必要がある。私たちの経験から言うなら、中国の古典芸術によって生徒たちを薫陶すれば、高尚で豊かな内涵を持った人に育てることができる」

 飛天芸術学校から一歩外に出れば、サンフランシスコのにぎやかな通りが広がる。この近代的な大都会で、飛天から清らかで美しい心を持ち、気品のある子供たちが、地面を突き破ってわき出る泉のように育ち、未来の人類の教育を刷新する新たな方式を示してくれた。これこそが、若い飛天芸術学校が現代社会に見せてくれた奇跡である。

飛天芸術学校の授業風景(新紀元)

(文・王浄文、翻訳編集・瀬戸)


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