THE EPOCH TIMES

【党文化の解体】第8章(11)

2011年10月23日 07時00分
 【大紀元日本10月23日】

3.党に符合しない観念は危険な意識

 
警官「家でインターネットするなら、事前に公安局に登録しろ!」(イラスト・大紀元)

互いの警戒心は人々の恐怖心理を一層激化させた。党に派遣された監視の目はどこにも存在して、敵はもちろん、家族、親友まで自分を密告する可能性がある。密告は中国共産党統治下の独特な社会現象になった。自分を守るため、多くの中国人は党と一致する方法をとって、少々敏感な話題に触れると、本当の考えを打ち明ける勇気を失くす。

 そこで、党文化を注入された中国人は主動的に共産党の思考回路で物事を考えて、共産党の意図と観念を推察する習慣になった。具体的に、自分の思想をチェックして、党の観念に合わない思想を消す、敏感話題をめぐる議論を聞くと阻止してないし告発する。海外に行って共産党の統制が存在しない環境の中でも、依然として本能的に怖がる。
指定範囲内で活動を許される。「広い心に感謝します」「教育に感謝します」「知遇の恩に感謝します」(イラスト・大紀元)



 3)民族を害する「危険意識」

 「危険意識」を持って主動的に党と一致しようと図る人たちは慎重で臆病となり、有権者と上司の寵愛を得るために少しも逆らわずに言いなりになって、奴隷のようになって尊厳を喪失する。一九八九年の「天安門事件」に、ある教授が挙げた横断幕に「長くひざまずいたため、立ち上がってぶらぶら歩き回りたい」と書いた。明らかに、中国人は奴隷になる歴史が長すぎて、抵抗してもこのように無力だ―ぶらぶら歩き終わったら、また引き続きひざまずくのだ。悲しいことに、本当に多くの人はその後再びひざまずくことを選んだ。

 中国の伝統文化は、「史官精神」を推奨する。春秋時代、齊国的官僚・崔が国王を殺し、史官が如実にこれを史書に記録した。崔は史官を殺したが、二人目の史官はまた同じように記録した。三人目、四人目の史官は殺されても、次の史官はまたこのように続けた。これは一種の気骨で、中華民族は長く存続できる精神的な内包で、中華民族の魂でもある。しかし、党文化と迫害の手段が併せて、このような精神を滅した。今の知識人の多くは脅迫され若しくは買収されて、うそをでっち上げ、民衆を騙して共産党を助けている。

 中国の古代から「富貴にして淫せず、貧賤にして移さず、威武に屈せず」という「士大夫」の気概を推奨する。どの時代にも強権に恐れず、尊厳を守るために命を惜しまない人がいる。西洋にも「自由になれないと、死んだほうが良い」の名言がある。しかし、今日の中国で、中国共産党の暴政と党文化のもとに置かれる中国人の勇気が無くなって、取って代わったのは理由も無い恐怖心である。

 そこで、中国の古代からあった民族の尊厳が無くなって、中華民族は自分の運命を変える能力も扼殺された。「中国はとっくに植民地となり、中国人はとっくに亡国の民となった」との一説のとおり、一九四九年以降、精神の意味での中国は実はすでに滅んだ。共産党は中国の民族精神を扼殺して、創立したのは「新中国」ではなくて、残虐且つ独裁の帝国にすぎないのだ。

 ある有名な盲人作家は「体は不自由だが、私の心は自由である」と言った。正常な社会で、国民は様々な価値観と考え方を持つことができ、価値観を自由に選ぶ権利を持って、生活は多種多彩で、人々は自分の生活の主となっている。一方、今日の中国人は悪い遊びに溺れる自由があるが、精神の楽園を失っている。「危険意識」を持つ国民は「思想の牢獄」に自分を閉じ込めて、党の観念に合わないものを一切受け入れず、ないし恐れて避ける。このような厳密な環境に暮らす中国人にとって、党に押し付けられた思考回路を捨てて物事を思考するのはたいへん難しいことである。心の中の牢獄に閉じ込められる中国人は、党文化と中国共産党の観念に合うことしか考えできず、外の世界を見る目も思想の枠に制限されている。党文化の中に漬かり、思想の自由と楽しみを失って、中国共産党のために生きる人生となってしまった。

 4)無形の恐怖から抜け出て 自分で自分の頭を支配する

 「危険な意識」は近代的な法治精神に背く事実を認識しないといけない。文明国家では、法律が処罰する対象は犯罪行為で、人々の思想ではない。つまり、人間が何を行ったかによって法律は処罰するが、その人が何を思うかによって処罰することが絶対できない。「この考え方がとても危険だ」と思うのは、中国共産党は中国人に「思想罪」を押し付けたことによる後遺症だと分かっていないといけない。

 「危険な意識」のような習慣的な党文化の思惟は非理性的で、根拠のない恐怖心理である。大脳は自分のもので、何を考えるか自分で決めることである。自分の独特な考えを持っても、共産党はそれで彼を懲らしめようとする権利を持たない。共産党は確かに国民の思想まで制御したいが、政治運動が最も狂っていた時期においても、この「目標」は実現したことがない。今日、共産党が民衆の思想を統制しようとする願望は前例なく強いが、その統制力は前例なく弱いのである。共産党が作った無形の恐怖から中国人は脱出しないといけなくて、そして中国人はきっと脱出できると思う。共産党に対する非理性的な恐怖心理を捨てる時期は、ちょうど今である。

 恐怖心理を捨ててこそ、はじめて人間の尊厳を取り戻して、自由な社会を作ることができるのだ。

(続く)
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