【紀元曙光】2020年9月30日

今年も、4分の3が過ぎようとしている。
▼とんでもない年になったものだ。年初には、長年の夢であった2回目の東京オリンピックへの期待にあふれていた。あの熱気も、今はどこへ消えたやら。「今日を生き、明日も生き、さらに月末の支払いをいかに済ますか。みな必死なのだ」。そんな悲鳴が、日本全国にあふれた。来夏に延期されたオリンピックについて言及はしないが、それと真逆の現実が立ちはだかっているように思う。
▼医療崩壊を防ぐため、感染を拡大させてはいけない。しかし、お客が来なければ店も宿もつぶれ、日本経済が破綻する。まことに辛いジレンマのなかで、今年の前半は過ぎた。来日外国人が増えることを見越して、各方面で先行投資をしたが、多くが水泡に帰した。その結果、職を失い、負債をかかえ、閉店や廃業を決断しなければならなかった人は、まさに地獄を見たに違いない。
▼今、私たちは「新しい生活様式」という(実はよく分からない様式だが)ともかく前へ進む方法を探りながら、疲弊した日本を、なんとか立て直そうとしている。大相撲や寄席などの客席がまばらなのは寂しいが、それでも興行ができるまでこぎつけた関係者の尽力には、本当に頭が下がる。
▼ただし、そうした日常の努力のなかでも、この忌まわしいウイルス禍がどこからきたかを、私たちは決して忘れまい。それを大紀元は「中共ウイルス」と呼ぶ。発生元は中国武漢。その毒性の強さ、しのびよる卑劣さ。まさに中国共産党そのものではないか。
▼中共、許すまじ。その強大な一念が、最もウイルスを寄せ付けない。