THE EPOCH TIMES

温家宝首相、エネルギー確保に中東3カ国歴訪 協力拡大を促す

2012年01月19日 10時05分
 【大紀元日本1月19日】イランの核開発疑惑をめぐり欧米とイランのにらみ合いが続くなか、中国の温家宝首相は14日から19日にかけて、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、カタールなど中東3カ国に「エネルギー調達の旅」に出かけている。

 温首相が最初に訪問したのは中国最大の石油輸入国・サウジアラビア。首都リヤドでナイフ皇太子と会談した際、温首相は、両国の原油・天然ガスの貿易と協力の拡大、全面的なエネルギーパートナーシップの深化を求め、中国資本に対して資源をもっと開放するようサウジ側に促した。

 サウジの次に温首相はUAEの首都アブダビで開かれた世界未来エネルギーサミットで基調講演を行い、エネルギーの安定供給に向けた国際協力の重要性を訴えた。さらに18日には天然ガスの重要な供給先となるカタールを訪れた。

 今回の中東3カ国への訪問の主要目的はエネルギーの確保であり、国際社会のイランに対する制裁が中国とイランの関係に影響を及ぼすことへの懸念を反映しているとロイター社は伝えている。

 中国はイランにとって最大の石油輸出国であり、イランからの石油輸入量はサウジとアンゴラに次いで多い。しかしイランの核問題に対する制裁が科された場合、ホルムズ海峡を封鎖するとの発言を繰り返しており、石油輸入に頼り急速な経済発展を維持する中国へ深刻な影響を及ぼす可能性が高まりつつある。

 北京外交学院の蘇浩教授は今回の温首相の訪問について、サウジなどの中東諸国は欧米との関係が密接で、中国との石油貿易における協力が順調に進展していないため、この機会に中国はエネルギー輸入の多元化推進を望んでいるとみている。「イランとの石油貿易を維持しながら、更に多くの石油輸入先を望んでいる」。温首相の中東訪問は国の長期戦略として代替供給源を確保するためのものだとの認識を示した。

 今回の訪問で、中国国有石油大手・中国石油化工集団(シノペック)とサウジ国営石油会社サウジアラムコが、昨年初歩合意を締結したサウジ西部のヤンブーに合弁で石油精製工場を建設することを改めて確認した。持株は中国37.5%、サウジ62.5%。2014年生産に入った後1日40万バレルの石油を精錬することが出来るという。

 また、UAEでは中国石油天然気集団(ペトロチャイナ)とアブダビ国営石油会社(ASNOC)が包括的なエネルギー協力協定を結んでいる。

 このほか、中国は昨年11月まで、サウジから前年同時期より12.9%多い4550万トンの石油を輸入している。一方で、第3位の原油輸入国・イランとの間で、今年1月から2月の間の輸入量は契約における摩擦のため、削減している。

(翻訳編集・坂本)


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