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2011年 貿易黒字減少 迫られる産業構造の転換=中国

 【大紀元日本1月16日】中国税関総署が10日発表したデータによると、2011年、中国の輸出入総額は3兆6000億ドルを超え、過去最多記録を更新した。このうち輸入総額は1兆7434億ドルと昨年の25%増。一方、輸出総額は1兆8986億ドルで、およそ20%増となった。超過額は前年の1845億ドルから1551億ドルと、15%近く減少しており、貿易黒字が減少する最近の傾向が続いた。中国国内の旺盛な需要と海外市場の低迷を反映するものとアナリストは分析している。VOAが伝えた。

 中国の貿易黒字は08年の2980億ドルをピークに徐々に降下している。2011年はGDPに占める割合が約2.3%となり、2010年に比べ0.8%縮小している。

 米トレド大学(オハイオ州)の張欣教授はVOAの取材に対し、08年から現在までの中国の貿易黒字減少の主要原因は、為替の変動がもたらした価格の変化ではなく、輸出先の欧米経済の不振にあると指摘した。

 中国の昨年の輸出額の内訳を見ると、対欧米日などの発展地域市場の貿易は安定した増加傾向を見せたが、新興経済体に対する貿易は急速な増加を見せた。中でも中国とアセアン10か国との相互貿易の増加率は24%に達している。ブラジル、ロシア、南アとの貿易増加率はそれぞれ35%、43%、77%と、同時期の全体貿易増加率よりもはるかに高い。

 一方、先日発表された12月の数字は、中国の輸入が年末に減速していることを示している。12月の輸出は13%増で11月と同水準だが、輸入は11.8%増で10%減少している。

 国内紙・第一財経日報は、12月の大幅な輸入減速は季節性要因によるものだと分析している。今年の旧正月は例年よりも早く、出稼ぎ労働者たちの帰郷が早まったため加工貿易の原材料輸入の需要が抑えられたという。

 張欣教授は、2012年の国内外市場の需要と供給は中国の輸出入の動きを左右する主導的な要素になると予想しているが、このほかにも注目すべき2つの原因があると指摘。ひとつは中国の為替政策が黒字縮小が原因で調整されるかどうか、もうひとつは産業構造の転換が成功するかどうかだという。

 「もし産業構造の転換がスムーズでなければ、中国の輸出製品はベトナムなどの国の競争を受けるうえ、ハイエンド商品は日本や韓国などの国と競争することが出来ない。そうなると中国の輸出は落ち込むだろう」

 バンクオブアメリカ・メリルリンチグループの大中華区の研究主幹である陸挺氏はメディアに対し、中国の一番の貿易相手であるEU経済の下落傾向の継続と、中国内部の需要の持続をベースに、2012年の中国の貿易黒字は約410億ドルに下がると予想している。

(翻訳編集・坂本)


 (12/01/16 10:07)  





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貿易黒字  輸出超過  税関総署  産業構造  


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