THE EPOCH TIMES

【お薦め本】 そうだったのか! 中国

2012年04月27日 07時00分
 【大紀元日本4月27日】

 『そうだったのか! 中国』 池上彰著(集英社文庫)

 著者の池上彰氏はテレビでおなじみの解説者。氏のソフトな語り口と分かりやすい説明には定評がある。

 1冊の文庫本の中に中国共産党下の中国の歴史が手際よくまとめらており、テレビ解説同様の分かりやすさとなっている。

 しかし単なる入門書ではなく、問題点は深く掘り下げられており、公正な歴史家の視点で中国の現代史を捉えている。

 全17章で構成され、第1章で「『反日』運動はどうして起きたのか」と現代の問題から入り、「毛沢東の共産党が誕生した」から「『大躍進政策』で国民が餓死した」「毛沢東、『文化大革命』で奪権を図った」と続き、「チベット問題」「一人っ子政策」「天安門事件」「中国の格差社会」「軍備拡張」など著者の視野の広さを感じさせる章建てとなっている。

 「大躍進政策」や「文化大革命」などは、当時、中国の情報操作もありマスコミを通じての正確な情報も少なく、実態が良く分からなかった。しかし歴史の審判はどのような人にも必ず下るもので、この本を読めば毛沢東が引き起こした当時の悲惨な状況がよく分かるし、今日の中国の本当の姿が見えてくる。

 この本の前書きから一部引用させていただく。

 「中国政府は、日本に対して、「歴史を直視せよ」といいます。その言やよし。では、自分たちはどうなのでしょうか。中国共産党によって引き起こされた数々の悲劇について、中国は、歴史を直視しているのでしょうか。」

 思わず膝を打つ指摘。この本は日本人だけでなく、中国人の方に、特に若い人たちにぜひ読んでいただきたい。お互いに本当の歴史を知る。それが真の日中友好の始まりだと思う。

 この本の巻末には「もっと知りたい人のために」という項目で関連書籍が簡単な解説を付けて紹介されており、格好の中国現代史の入門書となっている。

書名  そうだったのか! 中国
著者  池上 彰
出版社 ㈱集英社  集英社
価格  760円(税込み) 
発行年 2010年3月
ISDN  9784087465457

 
(佐吉)


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