THE EPOCH TIMES

【ぶらり散歩道】ー新潟篇ー 北前船の時代館 旧小澤家住宅

2012年04月26日 07時00分
 【大紀元日本4月26日】JR新潟駅万代口バスターミナル13番線の新潟市観光循環バス(犬夜叉号)に乗車して28分、「北前船の時代館入口」で下車すると、旧小澤家住宅は近い。最初に目に飛び込んでくるのは、上大川前通りに長く続く黒板塀と見越しの松だ。敷地は約1600㎡で、主屋や道具蔵、衣装蔵、家財蔵などの延床面積は約860㎡である。衣装蔵は焼失していて跡地だけ残っていた。主屋は明治13年(1880)8月の大火の直後に再建されたと推測されている。

 東側角にある丸に小の字を抜いた紺暖簾が下がっている入口から入る。正面が受付で、案内のボランティアも数人控えていた。私は30分の時間的余裕があることを伝えると、その時間内で案内してくださるとのことなので喜んでお願いした。
陶製の灯籠



 主屋は通りに面した平入りの店に妻入りの棟が続くようになっていて、せがい造り、窓付き雨戸、張出し2階になっている。各部屋の書や調度品もすばらしく、洒落た電灯の笠や手の込んだガラス戸の装飾には目を奪われた。新潟の豪商の家によく見られる長い通り土間は、ガラス戸と障子戸の採光が十分で思ったよりは明るかった。

 座敷から見る庭に飽きたらず庭に出てみた。黒松を主とした和風庭園でありながら、芝を張っているのは明治末期の作庭にしてはモダンである。庭石も紀州石、御影石、佐渡赤玉石などが配置されていた。初めて見た佐渡赤玉石は、遠目には赤い塗料を塗ったように見えるほど鮮やかな朱色だった。特に私の目を引いたのは、縁側近くに置いてあった京都・清水六兵衛作の陶製の灯籠だった。何の違和感もなく庭の景観に溶け込んでいたのは流石である。ただ、庭の中央に置かれている2羽の丹頂鶴の置物はいただけない。

 案内されたボランティアの熱心さから時間が大幅に伸びて(30分も)、予定していたバスに乗れなかった。しかし、思いがけなく素晴らしい建物を見て、楽しいひと時を過ごした満足感のほうが大きかった。

 江戸時代後期から活躍してきた商家・小澤家の店舗兼住宅は、平成14年に新潟市に土地と建物が寄贈された。そして、平成18年8月、旧小澤家住宅の建物7棟と敷地が新潟市文化財に指定された。

 みなとぴあ(新潟市歴史博物館)が近くにあるので、時間的に余裕のある方は寄られたら良いと思う。

新潟市文化財 旧小澤家住宅 
〒951‐8068 新潟市中央区上大川前通12番町2733 
電話:025‐222‐0300 入館料:200円 
開館時間:9:30~17:00 休館日:月曜日

手のこんだ細工のガラス戸

落ち着いた和風庭園

豪華で洒落た電灯は豪商の証し

(江間十四子)


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