THE EPOCH TIMES

【ぶらり散歩道】ー山形篇ー 鶴岡市立 藤沢周平記念館

2012年04月05日 07時00分
 【大紀元日本4月5日】駅前に有名な歌謡曲「雪の降る町を」の碑があるJR羽越本線の鶴岡駅から湯野浜温泉行のバスに乗車して約10分、「市役所前」で下車する。バス停の前には、旧庄内藩校致道館がある。市役所とは反対側角に、高山樗牛の文学碑が建っている。鶴ヶ岡城があった鶴岡公園内の庄内神社前に瀟洒な記念館が建っていた。ここが藤沢周平記念館である。建物の裏には、郷土資料館の「大宝館」の洋館が建っていた。

 広いエントランスを入ると、地元産の杉をふんだんに使った館内に、ふと心が癒される心地がした。大泉学園町の自宅から庭木を移植して大谷石を敷き詰めた中庭と自宅の屋根瓦を敷いた坪庭からは、亡き作家の匂いが漂ってくるようだった。

 常設展示室では、第1部のテーマ:“「藤沢文学」と鶴岡・庄内”では、ふるさとの四季と故郷を思い創作した作品の一節を映像で見ることができる。第2部のテーマ:“「藤沢文学」のすべて”では、時代小説、歴史小説、伝記小説、随筆、俳句などのジャンルごとに解説されている。最も興味深かったのは、東京から移築再現した書斎だった。作家の書斎には、それぞれ味わい深いものがあるが、藤沢の書斎には潔さが漂っているように見えた。第3部のテーマ:“「作家・藤沢周平」の軌跡”では、鶴岡の人々との交流、作家になるまでの文学活動、東京での生活に関する資料が展示されている。
鶴岡カトリック教会



 第4回企画展として、江戸時代天保期の三方国替えの幕命と庄内藩領民による引止めを題材とした「義民が駆ける」を取り上げていた。直筆の原稿や創作メモ、執筆の参考にした蔵書や郷土資料などが展示されていた。また、藤沢の作品を自由に読むことができるサロンは明るく、のんびりできそうだ。

 歩いて行ける範囲内に、鶴岡カトリック教会天主堂、致道博物館や「蝉しぐれ」のロケに使われた丙申堂などがあるのはうれしい限りである。

藤沢周平記念館 997-0035鶴岡市馬場町4-6 
入館時間:9:00~16:30 入館料:300円

(江間十四子)

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