THE EPOCH TIMES

高智晟著『神とともに戦う』(76)権利を護りぬいた軌跡「マスメディアは人としてあるべき所に立ち返るべきだ」(1)

2012年10月30日 10時45分

最近、各大手マスメディアが躍起になって偽物のニュースを根絶すると言っているのだが、人々はこれを不思議に思っている。半世紀あまり偽物のニュースを作り続けてきた中国マスメディアが、偽物のニュースを根絶しようと言っているわけだが、そうそう簡単にできる事ではないと私は見ている。一つの理由として、今回の運動は中国宣伝部が率先して旗を振っているが、これはまるで売春宿を長く経営してきた女将が急に貞操を語り始めるようなものであり、自ら収入源を断つことになるのだ。もう一つは、これら偽物のニュースを根絶するための具体的な原則を見ればすぐに分かるのだが、結局のところ今後も真実のニュース報道を見ることができないのは明らかだ。偽りのニュースを根絶する自律原則(8月10日の「北京晩報」に拠る)は以下の通りである。「党のニュース報道事業に忠実であれ」(この半世紀を見ればそれらが何を意味するか、誰の目にも明らかだ)、「党の原則を堅持する」(この半世紀を見ればそれらが何を意味するか、誰の目にも明らかだ)、「党の路線、方針、政策を堅持する」(この半世紀を見ればそれらが何を意味するか、誰の目にも明らかだ)、「政治意識と大局的見地を確立する」(この半世紀を見ればそれらが何を意味するか、誰の目にも明らかだ)。

 2005年8月8日、「北京晩報」の第一面に掲載された、記者・賈暁宏とレポーター・席軒による記事、「先進的な共産党員が人民の役に立つ仕事を行う」をよく読むと、吹き出してしまう。

 「新街口の都市管理チームは住民から西4区北平居保護区にある何ヶ所かの街灯が点かないとの連絡の電話を受けて……当日の点灯時、都市管理チームが西4北の端から歩いて西48条まで確認したところ……合わせて3本の路地で4ヶ所の街灯が故障しているのを見つけた。都市管理チームはただちに北京市街灯管理所に報告し、2時間近くの復旧作業を経て4ヶ所の街灯が復旧した」「本当に良かった。もう暗闇のなかトイレに行かなくて済むと(暗闇の中でトイレに行っていたのはその日だけではないことが伺える)、近所の主婦・郭さんは嬉しそうに話した」

 この新聞は記事の中で、街灯管理所の作業員が街灯を修理したことは「先進的な共産党員が人民の役に立つ仕事を行う」ことであると結論を下したが、世間に対して、共産党員は先進性があり、しかも生真面目な先進性を有していると訴えているのだ。しかし文章を読み終えた後、何とも言えない微妙な気持ちにさせられてしまう。住民が自分の地域の街灯が点かないという事情を都市管理チームに電話し、連絡を受けた都市管理員は確認した後に街灯管理所に報告し、復旧作業を行ってもらったという文章中の論述で、故障した街灯の件で連絡した住民、街灯確認を行った都市管理員と街灯管理所の作業員の中で、一体誰が共産党員なのかについて一切言及されなかった。彼ら全員が共産党員なのか。非共産党員なのか。それとも一部が共産党員なのか。読者は推測するしかないだろう。

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