IPAC、国連の中国視察に「制限のない独立調査を期待」

2022/03/11
更新: 2022/03/11

米欧などが加盟する国際的な議員連盟「対中政策に関する列国議会連盟」(IPAC)は10日、バチェレ国連人権高等弁務官の中国視察が決まったことを受け、同国での人権侵害について「制限のない独立調査を期待する」とした。

バチェレ氏は8日、5月にも中国を訪問して新疆ウイグル自治区を視察することで中国側と合意したと表明した。

IPACは声明の中で「新疆でのジェノサイドと人道に対する罪の疑惑について、IPACは独立した法的調査と訪問を認めるよう繰り返し中国共産党に要求してきた」と強調。国連の視察が疑惑に対する法的説明責任への道を開くものでなければならないと指摘した。

さらに、新疆における深刻な人権侵害の事例に関する情報を提供するなど調査を支援する用意があると述べ、懸念事項を共有するためにも視察前の共同議長との面談を求めるとした。

在ジュネーブ国連機関の米代表を務めるシェバ・クロッカー氏は9日の声明で、バチェレ氏の視察にアクセス制限や活動・報告妨害をしないよう中国側に要求した。クロッカー氏は、バチェレ氏がウイグル人を含む様々なグループと個人的に面会し、「強制労働や残虐行為」が報告されている場所に訪問できるようにするべきだと主張した。

新疆ウイグル自治区では100万人を超えるウイグル人や少数民族が恣意的に拘束され、不妊手術や臓器収奪、強制労働が行われていると人権団体などから指摘されている。米国務省ほかオランダ、カナダ、英国、フランスの各議会もウイグル人に対する中国共産党の弾圧を「ジェノサイド」と認定した。

米国をはじめ国際関係担当。