労働教養制度はいつ廃止になるのか=独メディア

2013年02月06日 15時01分
【大紀元日本2月6日】中国特有の労働教養制度は、よく旧ソ連の「グラグ(強制収容所)」と目され、人治国家の象徴と認識されており、国際社会において悪名高い制度だ。しかし最近、中国指導部では廃止案があがっていると一時報じられ、中国の新指導者、習近平共産党総書記も同制度を問題視していると発言している。果たして制度廃止は実現するのか。1月29日、ドイツ国営ラジオ「ドイチェ・ベレ」中国語ウェブ版が、同国地方紙「フランクフルト・アルゲマイネ」の分析を伝えている。

 労働教養制度とは、当局が「社会秩序を乱した罰」として当事者(常に刑事犯と称される)を司法手続きを踏まずに強制的に労働教養所に送り、最長4年拘留する制度。旧ソ連の「グラグ(強制収容所)」制度に似ており、中国が文明社会に向かう障害の一つとなっている。

 警察・司法機関トップの政法委書記・孟建柱氏は最近、同制度の改革廃止を考慮していると述べた。しかし国内メディアがこの発言を報道後、記事はインターネット上では閲覧できなくなった。国営新華社通信は、孟書記は「制度改革を進めている」と伝えるに留まった。

 一方、独紙は次のように分析する。「労働を通じて改造を行うという考え方は、法律が明確化されなかった毛沢東時代から続いている。6、70年代、この方法は大規模に実施され、数十万人の右派分子と造反者が処分された。80年代の改革以来は『労働教養』『行政拘留』と呼ばれ、社会秩序を乱すもの、薬物中毒、売春などの不法行為に対処するため用いられてきたが、近年では法輪功学習者や、頑固な請願者とその他の政治的過失を犯した者まで厳重な処罰を受けている」

 中国の法律界関係者は、現在16万人が正当な法律の手続きもなく350カ所以上の労働教養所で身柄を拘束されている。政府や警察からいえば、今のやり方は非常に「便利」なのだ。理論上、拘束されている人々は労働教養所の処分に対し控訴する権利があるが、多くの人はこのようにはしない。なぜなら彼らはこの権利を持っていることを知らないからである。

 さらに独紙は「中国国内外で労働教養制度廃止を求める声が高まってきているが、北京の指導者は何時この一歩を踏み出すのか、さらなる観察が必要なことを強調している」と分析する。

 この制度の廃止を求める声も国際社会から高まっている。欧州連合関係者は、中国政府と人権と法治についての対話を行った際、この労働教養を批判したが、現在、変化は見られない。

 1998年、中華人民共和国は「公民権と政治権利国際公約」に署名しているが、いまだに全国人民大会での批准が得られていない。司法手続きを踏まずに当事者から3年という時間を奪う「労教制度」はこの公約に違反している。もし、中国が公約を批准すれば、行政拘留を取り消さなければならない。

 今後の労働教養について、国内報道は、将来的には自宅監視、強制に見えない形での公益労働に変化するなどと報じている。また、政法委トップの発言を受けて、労働所に送られる人数は少なくなるとの見方もある。

(翻訳編集・坂本了)


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