【医学古今】 花粉症に未病の治療

2013年04月10日 07時00分

【大紀元日本4月10日】漢方医学に「未病を治す」という言葉があります。つまり、現れる前に治療するということです。

 花粉症の患者さんは、症状が出てはじめて治療を始めるのですが、漢方医学の理論から考えれば、未病の段階、つまり症状が現れる前に治療を受けほうがいいのです。

 症状もないのに、どうして治療が必要なのでしょうか。

 多くの慢性疾患には、症状が現れる前に、すでに長年蓄積されてきた体質の変化があります。たとえて言えば、病気の症状は海面から見える氷山の部分に相当し、体質の変化は海面下の氷山に相当します。海面下の部分を崩してしまえば、つまり体質を改善すれば、海面から見える部分、つまり病気の症状が現れなくなります。

 問題はどのように海面下の部分をいち早く見つけて取り崩すかということです。これに対して、漢方医学の「弁証論治」、或いは「審因論治」という方法は非常に優れています。

 症状がなくても、病的な体質が存在すれば、必ず何等かの兆候が体に現れます。それらの兆候を正確に収集分析して、体質状況を現す「証」、或いは病気の原因を現す「因」を判断します。この「証」或いは「因」に合わせて治療すると、体質は改善され症状が現れなくなります。

 花粉症の体質は「肝血不足、脾肺寒滞」という「証」が多く、その原因は、冷たい飲食や冷凍食品の過剰摂取、睡眠不足、目の疲労などの生活習慣が強く関わっていると考えられます。

 この体質を改善するためには、まず不適切な生活習慣を改善し、その上に漢方薬や鍼灸療法などを合わせれば花粉症を完治することも可能です。

 ただし、体質は短時間でできた問題ではないため、治療もそれだけ長時間続ける必要があります。
 

(漢方医師・甄 立学)

 

 

 

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