【医学古今】 免疫力増強に鍼灸の療法

2013年04月24日 07時00分

【大紀元日本4月24日】免疫力の増強にワクチン接種は有効な方法です。しかし、これによって得られた免疫力は特定の感染源にしか効果がありません。感染源が特定できない場合、あるいは感染源が分かっていてもワクチンの製造ができないか間に合わない場合、免疫力を増強できればその感染症の予防と治療に効果があります。このような生体の自然免疫力を増強する方法はたくさんありますが、鍼灸療法はその一つです。

 現代医学の研究によれば、あるツボにお灸をすえると、免疫担当細胞の一種である好中球の遊走能力と貪食能力の増強が観察されました。つまり、灸療によって好中球の働きが活発になり、免疫力を強化できるのです。

 実際、鍼灸による免疫力の増強効果は昔から使われてきました。足三里と膏肓(こうこう)穴です。この二つのツボは、いずれも気血虚弱、抵抗力の低下に有効です。足三里は胃経のツボで、胃腸機能の改善や胃腸の感染性疾患によく使われます。膏肓は膀胱経のツボですが、肩甲骨の内縁にあり、呼吸器の虚弱や感染症によく使われます。多くの場合、二つのツボは同時に使われます。

 医学の古典に「若要安、三里莫要乾」(『医学綱目』)という記載があります。つまり「健康を保ちたければ、足三里の灸瘡を乾かしてはならない」という意味です。足三里に繰り返しお灸をすえれば、抵抗力が保たれ、病気になりにくいということです。一方、膏肓のお灸で肺結核を治した例もあります。

 有効な抗生物質がなかった時代、鍼灸の治療法は多くの感染症にも使われ、効果を発揮していました。それは、今でも依然大きく役に立つことができると思います。

 

(漢方医師・甄 立学)

 

 

 

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