流行語で読み取る激変の中国(19)

【大紀元日本1月13日】

映画「芙蓉鎮」(1986、謝晋監督)の中に、文化大革命という運動の中で、反動分子として批判され、やっつけられて、瘋癲になった王秋赦という人物がいる。運動が終わっても、彼はなお毎日のように、ドラを打ちならが「運動が始まったぞ!運動が始まったぞ…」と叫びながら、街を通っていく…。

文化大革命の象徴とされるこのシーンを見て、とりわけ彼のセリフを聞いて、中国の国民たちはたいてい、何とも言えない悲しさを感じ、心の中でこのような残酷な革命運動が二度起こらないよう祈っていた。

しかし、文化大革命が終わっても、さまざまな革命運動は変貌しながらも、依然として引き続いている。失望感と無力感を持ちつつ、国民たちは流行語などを作ったりしてこのような革命運動を風刺し、消極的に対抗している。

共産主義思想による災難の甚大さが明らかであっても、中共は文化大革命後、なお「四つの堅持」(「社会主義の道路を堅持、人民民主主義専政を堅持、共産党の指導を堅持、マルクス・レーニン主義と毛沢東思想を堅持」)を政治の中軸にし、よってさまざまな新しい災難がもたらされている。

それで、うんざりした国民は、中共の実態に照らしてこの「四つの堅持」を次の順口流に改正している。

四個堅持(四つの堅持)

原語:

自己的銭堅持不用、自己的酒堅持不動。

自己的飯堅持不喫、自己的老婆堅持不碰。

日本語訳:

自分の金を使わないことを堅持し、

自家の酒を飲まないことを堅持する。

自家のご飯を食わないことを堅持し、

自分の女房を触らないことを堅持する。

革命運動をするのを好み、自分なりの理論を樹立しようとして、前中共総書記・江沢民は1995年11月、2000年1月まで、「三つの重視」(「学習、政治、正気を重視する」)という運動を全国の中共党員および幹部の間で大規模に繰り広げていた。しかし、国民たちは次のように皮肉っている。

三講(三つの重視)

原語:

轟轟烈烈●(扌へんに高)三講、認認真真走過場。

三講之前有点怕、三講之中講假話、三講之後胆更大。

日本語訳:

大々的に「三つの重視」運動を行い、

まじめにうわべをつくろっていた。

「三つの重視」運動前は、びくびくしていた。

「三つの重視」運動中は、うそを言って茶を濁していた。

「三つの重視」運動後は、さらに大胆になってきた。