研究報告: 気功で乳がん患者の抑うつ症状が改善

2013年06月24日 07時00分
【大紀元日本6月24日】がん治療には辛い副作用を伴うことがある。身体に深刻なマイナス作用を引き起こす可能性のあるストレスは、適切な対処が必要だ。中国伝統の心身健康法である気功は、放射線治療を受けている乳がん患者の抑うつ症状を軽減し生活の質を高めることを研究者が突き止めた。調査結果が『Cancer』誌に発表された。

 米テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンターでの研究で、 気功と放射線治療を組み合わせ、気功がもたらす効能を経過観察期間も含めて調査した初めてのもの。

 調査では、復旦大学上海がん病院(中国)の1~3期の乳がんを患う女性96人を、気功を行うグループ(49人)と標準治療を受ける対照グループ(47人)に無作為に振り分け、気功グループの患者には5~6週間にわたる放射線治療の間、40分の気功指導が週に5回設けられた。

 気功は心身養生法として4千年以上前からアジア全域で用いられた歴史がある。本調査では、様々な動作に呼吸を合わせる中国医療気功に変更を加えたものを使用した。

 参加者全員に、抑うつ症状・疲労感・睡眠障害・生活の質全般について、治療開始時から終了後3カ月の間に5回の報告をしてもらったところ、気功グループでは、放射線治療の終わりから3カ月後まで抑うつ症状が安定して低下したことが判明。対照グループではこの現象は見られなかった。

 ロレンツォ・コーヘン(Lorenzo Cohen)教授は「もともと抑うつ症状の軽かった患者はどちらのグループでも常に質の良い生活を保っていた。それに対し、最初に抑うつ症状が強かった患者に関しては、対照グループでは抑うつ症状、疲労感、生活の質が最悪の状態に陥ったが、気功グループでは著しく改善され気功が有益に作用した」と報告。

 気功は放射線治療後に現れる症状を防ぎ、回復を促進する可能性もあると研究者は示唆する。また、コーヘン教授は、すぐに効果が現れなかったのは、効き目が少しずつ高まる特性のためだとしている。

 今回の調査結果は気功の有効性に関する今までの研究を裏付けるが、患者の期待や軽い運動が気功の効果に影響を及ぼした可能性を除外できないことや被験者が同質的であることなど研究に限りがあり、まだ臨床現場に提案できる段階ではないという。関わりのある生体機能を理解し、他の疾病や多様な民族における気功の効用を理解するための研究が要される。

 (翻訳編集・緒川)


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