大学生就職内定率3割 指導部は「天安門事件」再発を警戒

2013年06月06日 11時00分
 重慶大学の卒業式会場(Getty Images)

【大紀元日本6月6日】中国経済成長が鈍化するにつれて、国内雇用情勢、とりわけ今年新規大学卒業生の就職状況が極めて深刻化している。今年の新規大学卒業生の数は約700万人に達するが、4月上旬までの就職内定率は35%にとどまっている。若者の間で広がる深刻な雇用情勢は社会の不安定につながりかねないため、中国共産党指導部は強い警戒感を示している。

 国内報道によると、今年の中国新規大学卒業生の数は昨年と比べて19万人増の699万人に達し、1949年以来過去最多となる見通しだ。しかしこれに対して、経済成長の鈍化で製造業をはじめとする国営や民営企業の求人需要が低下している。

 5月1日付国内紙「新京報」によると、調査会社麦克思(マイコス・インスティテュート)が昨年10月29日から今年4月10日までに新規大学および大学院卒業生を対象に調査を行い、33886人から有効回答を得た。それをまとめた報告書は、2013年大学院の卒業生の内定率は26%で昨年同期と比べて11%減、大学の新卒生の内定率は35%で同12%減、また短期大学および専門学校の新卒生は32%で同13%減少する見通しを示しており、大学生の厳しい就職状況を示唆している。

 また、政府当局の統計によると、2012年に卒業して未だに就職できていない大学生の数が約21万人に上るため、若者の不満が爆発し社会不安につながり、政権の崩壊を導く一つの要因と見なし、共産党指導層は強い危機感を示している。

 5月13日、李克強・首相は国務院会議において、「現在就職圧力が依然にあり、特に大学生の就職難という問題が突出している」と話し、すべての大学卒業生の雇用を解決することは「重要な任務」だと発言した。習近平・国家出席も5月14日に天津市の人材資源発展促進センターを電撃視察し、大学生の就職問題に取り組む姿勢をアピールした。

 中国問題専門家の伍凡氏は大紀元の取材に対して、「大学生が起こした六四天安門事件は中国共産党のアキレス腱。現在共産党政権は多くの圧力や危機に直面している。その中で、大学生の就職難が深刻化しているため、共産党は非常に恐れている。今の90後(90年代に生まれた若者)の大学生は以前の若者と違って、見るもの聞くものが多く、さらにインターネット上でも数多くの情報が入手できるため、彼らの不満が爆発すれば、中国共産党は対応できなくなるだろう」との見解を示した。

(翻訳編集・張哲)


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